著者のコラム一覧
村山治ジャーナリスト

1950年、徳島県生まれ。1973年に早稲田大学政治経済学部を卒業し毎日新聞社入社。1989年の新聞協会賞を受賞した連載企画「政治家とカネ」取材班。1991年に朝日新聞社入社。東京社会部記者として金丸事件、ゼネコン汚職事件、大蔵省接待汚職事件などの大型経済事件報道に携わる。2017年からフリー。著書に『特捜検察vs.金融権力』(朝日新聞社)、『検察 破綻した捜査モデル』(新潮新書)、『安倍・菅政権vs.検察庁 暗闘のクロニクル』(文藝春秋)『工藤會事件』(新潮社)など。最新刊は『自民党と裏金 捜査秘話』(日刊現代/講談社)

【金丸脱税事件】異聞(11)マルサの係官が日債銀から秘かに持ち帰ったコピーが端緒に

公開日: 更新日:

「ブツ」が出てきたことで国税庁は困った立場に

自民党の金丸信前副総裁(C)日刊ゲンダイ

 検察が金丸脱税事件を摘発できたのは、国税当局の力に負うところが大きかった。脱税立件につながる簿外蓄財の証拠を入手し、検察に提供したのだ。

 国税当局は、前年の92年秋、金丸の5億円闇献金事件を20万円の罰金処分にした検察が「強い者に弱い」と世論の袋叩きに遭うのを目の当たり… 

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