セブン&アイ社長交代提案は否決され…“物言う株主”に立ちふさがる「片持ち合い」の壁
政界通(以下=政) 4月26日付のこの欄で、セブン&アイ・ホールディングスの株主総会で「物言う株主」の社長交代提案は否決されるとみていたが、その通りだったな。
財界通(同=財) 株式の保有状況をみれば、当然の結果だ。でも、会社側が勝ち過ぎの感もある。
官界通(同=官) 日本的な企業関係が、大きく左右したかな。
財 そうだろう。
政 どういうことだ?
財 旧財閥系のグループ間や取引のある企業間で、互いに株式を持って株主総会で会社提案を支持し合う「持ち合い」は、海外から非関税障壁の一つと批判され、かなり解消された。でも、大株主に名を連ねる保険会社や信託銀行などは、その企業と取引している例が多いから会社側に付きやすい、ということだ。
官 会社側だけが取締役候補にした井阪隆一社長ら5人が賛成票を65%から76%集めたのに、「物言う株主」側だけが提案した4人は25%から34%しか得ていない。