著者のコラム一覧
松島修投資助言会社社長

1960年東京生まれ。94年投資助言会社エフピーネットを設立し代表取締役に就任。メルマガ「イーグルフライ」で投資アドバイス。2008年からの金融危機前に各相場のピークを予測し「全ての投資をやめる時」と事前に警告したことで知られる。テレビ東京、日経新聞などメディア出演多数。無料メルマガ「リアルインテリジェンス」で最新情報を提供中。

ジョージ・ソロスはなぜ天才と呼ばれるのか? 激動の時代に必要な「危機を利益に」の感覚

公開日: 更新日:

 ジョージ・ソロスは天才投資家として知られ、英国政府と戦い、通貨危機を起こしたことでイングランド銀行を潰した男とも呼ばれています。

 投資家であると同時に哲学者であり政治活動家でもあります。彼の投資手法の根底には子供の頃の体験や哲学的思考があるので、それを理解しないと手法を理解することができません。

 ソロスの投資で一番特徴的で重要だと思うことは「危機を利益にする」視点です。これはソロスが子供の頃から培った視点です。

 ソロスはユダヤ人で、子供の時にナチスに連行されそうになりました。ナチスから強制連行の通知が来た時に、ソロスが皆に強制連行の目的を伝えても「ナチスがそう言うなら、それがルールだ」と命令に従う人が多かったのです。多くの眠れる羊状態だった人たちを失うことになりました。

 一方、ソロスは父親が作ってくれた偽の身分証明書で難を逃れました。危機に対処することは危機を利益にすることにもなります。

 ソロスの利益の出し方にはいくつかありますが、危機を利益にする感覚がかなり強いと思います。イングランド銀行と戦って莫大な利益を得た時は、ソロスが通貨危機をつくって利益にしたほどです。「危機を利益にする」は実は、今の激動の時代に一番大事な概念ですが、ほとんどの人が持っていない投資概念です。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  2. 2

    夏の京都に異変! 訪日客でオーバーツーリズムのはずが…高級ホテルが低調なワケ

  3. 3

    中日ポスト立浪は「侍J井端監督vs井上二軍監督」の一騎打ち…周囲の評価は五分五分か

  4. 4

    不倫報道の福原愛 緩さとモテぶりは現役時から評判だった

  5. 5

    ヒロド歩美アナ「報ステ」起用で波紋…テレ朝とABCテレビの間に吹き始めた“すきま風”

  1. 6

    中日立浪監督「ビリ回避なら続投説」は本当か…3年連続“安定の低迷”でも観客動員は絶好調

  2. 7

    阪神岡田監督の焦りを盟友・掛布雅之氏がズバリ指摘…状態上がらぬ佐藤輝、大山、ゲラを呼び戻し

  3. 8

    夏休み到来! 我が子をテレビやゲーム、YouTube漬けにしない「割と簡単にできる方法」

  4. 9

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  5. 10

    新庄監督は日本ハムCS進出、続投要請でも「続投拒否」か…就任時に公言していた“未来予想図”