著者のコラム一覧
中西文行「ロータス投資研究所」代表

法政大学卒業後、岡三証券入社。システム開発部などを経て、岡三経済研究所チャーチスト、企業アナリスト業務に従事。岡三インターナショナル出向。東京大学先端技術研究所社会人聴講生、インド政府ITプロジェクト委員。SMBCフレンド証券投資情報部長を経て13年に独立。現在は「ロータス投資研究所」代表。

実質GDP日本は下方修正、米国では大統領選…2024年は円安と円高のせめぎ合い

公開日: 更新日:

 内閣府が12月8日に発表した2023年7~9月期の実質GDP(季節調整済み)改定値は、速報値の前期比年率2.1%減から2.9%減へ下げ幅を広げ、過去の数値も改定されたことで4四半期ぶりのマイナス成長となった。

 同10~12月期はプラス成長に戻ると予測されているが、海外の経済減速や為替次第で輸出に期待しにくく、24年1~3月期は不透明である。

 23年4~6月期の実質GDP(同)改定値は前期比1.2%増、年率換算4.8%増と、速報値(前期比1.5%増、年率換算6.0%増)から下方修正されたから、まさに下振れの連続である。

 他方、米国の商務省は11月29日に23年7~9月期の実質GDP(同)を年率換算で前期比5.2%増に改定、速報値(4.9%増)から上方修正した。GDPの伸びが5%を超えるのはコロナ禍からの回復期だった21年10~12月期(7.0%増)以来で、改定値は23年4~6月期(2.1%増)を大きく上回り、プラス成長は5期連続である。

 日本は下方修正、米国は上方修正──。実質GDPで見ると米ドルは「買い」、日本円は「売り」と円安であるが、12月7日、NY市場で一時1ドル=141円台の円高が起きた。これは7日の参院財政金融委員会で、植田日銀総裁が「年末から来年にかけて一段とチャレンジング(挑戦的)になる」と発言したことがきっかけ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    【原田真二と秋元康】が10歳上の沢田研二に提供した『ノンポリシー』のこと

  3. 3

    カーリング女子フォルティウスのミラノ五輪表彰台は23歳リザーブ小林未奈の「夜活」次第

  4. 4

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  5. 5

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  1. 6

    福山雅治&稲葉浩志の“新ラブソング”がクリスマス定番曲に殴り込み! 名曲「クリスマス・イブ」などに迫るか

  2. 7

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 8

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  4. 9

    年末年始はウッチャンナンチャンのかつての人気番組が放送…“復活特番”はどんなタイミングで決まるの?

  5. 10

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった