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小沢コージ自動車ジャーナリスト

雑誌、web、ラジオ、テレビなどで活躍中の自動車ジャーナリスト。『NAVI』編集部で鍛え、『SPA!』で育ち、現在『ベストカー』『webCG』『日経電子版』『週刊プレイボーイ』『CAR SENSOR EDGE』『MONOMAX』『carview』など連載多数。TBSラジオ『週刊自動車批評 小沢コージのカーグルメ』パーソナリティー。著書に『クルマ界のすごい12人』(新潮新書)、『車の運転が怖い人のためのドライブ上達読本』(宝島社)、『つながる心 ひとりじゃない、チームだから戦えた 27人のトビウオジャパン』(集英社)など。愛車はBMWミニとホンダN-BOXと、一時ロールスロイス。趣味はサッカーとスキーとテニス。横浜市出身。

なぜスバルは雪道に強い? 最新SUVクロストレック&フォレスターで豪雪の八甲田山を激走!

公開日: 更新日:

スバル4WDのステアリングレスポンスは例外なく正確

 クロストレックでまだら雪の青森市内を走り出す。まず気付くのは安定感のある発進加速だ。雪道で気を付けるべきは駆動輪の空転で、二輪駆動のFF車やFR車では特に発生しやすい。だが足周りに優れたクロストレック4WDはタイヤの接地性が高いうえ、左右&前後の重量バランスがいいのでほとんど空転しない。

 さらに重要なのは、雪道でのステアリングフィールだ。今回は市内からわずか30km以内で高い雪壁に覆われた八甲田山に突入。辺り一面雪だらけだが、クロストレックからはしっかりしたステアリング反応が返ってくる。雪道走行で大切なのは絶対的なグリップ力もさることながら、状況をステアリングやシートを通じて正確にドライバーにフィードバックする能力が非常に大切。

 当たり前な話、摩擦の少ない雪道に入ったらステアリングは軽くなり、抜けたら重くなる。そのレスポンスや感触を頼りにドライバーはアクセルやステアリングの操作を決めるので重要。その点においてスバル4WDは例外なく正確なのだ。

 そこでキモになってくるのは料理のダシと同様、ボディの素生の良さ。その点、平べったい水平対向エンジンをフロントに縦置き搭載するスバル4WDは、根本的に左右バランスに優れているうえ、重心が低いいわゆるシンメトリカルAWD。よってフィードバックが正確なうえ、コーナリングは安定、オマケにフィーリングも良い。

 特にボディ設計が新しめのクロストレックは、骨格をより屈強にするフルインナフレーム構造やフィールを良くする2ピニオン式ステアリングを備えているため、ダイレクト感が素晴らしい。ある種の屈強さと繊細さの両立。それがスバル4WDの根本なのだ。

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