五反田TOC工事計画 建築費高騰でストップの衝撃…建設業界で「2024年問題」ますます深刻化

公開日: 更新日:

 さらに、人件費や資材費の高騰による価格転嫁が思うように進まない苦しい状況に置かれている。

■若年層の減少と団塊世代の大量退職で苦境に

 今年に入ってからも、暁建設(埼玉県戸田市)など中小建設業の倒産が相次ぐほか、建設大手の清水建設は24年3月期の連結営業損益が330億円の赤字になると発表し、上場以来初の営業赤字に。

「若年層の減少、団塊世代の大量退職が起こる中、バブル崩壊以降、建設現場で働く若者が著しく減少し、職人を育てられていない。大手ゼネコンが学校を作ったりしていますが、外国人労働者に頼らざるを得ない状況になっている。かつて下請け孫請けいじめが問題になりましたが、今や協力をお願いする時代になっています。都心では再開発事業が活発ですが、それが中長期的に持続するのかという問題もある。長期的には就労人口減少の影響で国内全体で工事請負高は縮小していくと思われます」(長谷川高氏)

 時間外労働の上限規制、人手不足による機能不全が懸念されるのが2024年問題で、建設業界の苦境はますます深刻化するという。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  2. 2

    志村けんさん急逝から5年で豪邸やロールス・ロイスを次々処分も…フジテレビ問題でも際立つ偉大さ

  3. 3

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  4. 4

    今なら炎上だけじゃ収まらない…星野監督は正捕手・中村武志さんを日常的にボコボコに

  5. 5

    「高市早苗総裁」爆誕なら自民党は下野の可能性も…“党総裁=首相”とはならないワケ

  1. 6

    志村けんさん急逝から5年、更地になった豪邸の記憶…いしのようことの“逢瀬の日々”

  2. 7

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  3. 8

    広陵辞退騒動だけじゃない!「監督が子供を血だらけに」…熱戦の裏で飛び交った“怪文書”

  4. 9

    広陵野球部は“廃部”へ一直線…加害生徒が被害生徒側を名誉棄損で告訴の異常事態

  5. 10

    (3)阪神チーム改革のキモは「脱岡田」にあり…前監督との“暗闘”は就任直後に始まった