外回りは午前3件・午後3件がマスト 元社員が語る学生就職人気の「キーエンス」の人材育成力とは

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 ただ、そこで新入社員にすべて任せて放置することはありません。例えば外回りに行く前日の夜には、上司に営業プランを提出します。客先をどのようなスケジュールで訪問するのか、そしてそこでどのような提案をする予定なのか、細かく報告します。

 それに紐づき、実際の営業シーンを想定して、上司に顧客の役をやってもらいロープレを実施します。私のチームは先輩社員が6人いましたが、その方々が交代で面倒を見てくれるのです。外回りは大体週3回ほどでしたので、1日おきに上司にロープレ指導をしてもらっていたことになります。

 訪問予定の顧客の業種・職種・役職に合わせたトーク、商品提案なのか情報取得なのかという目的に合わせたトーク、商品のPR手法や工夫など、実際の客先を想定した営業ロープレを高頻度で実施してもらうことで、どんどん自分の中に知識と経験が積みあがっていきます。

 外回りから帰ってきてからも、結果報告の1on1も実施してもらえるので、うまくいかなかったことの原因分析や、他にどのような選択肢があり得たのかなど、本当に様々なことを教えてもらいました。年次が上がるにつれて頻度は減っていきますが、それでも学び合いの風土が常にあったように感じます。

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