なぜ辞退しない? 円安物価高の“A級戦犯”黒田東彦・前日銀総裁に「叙勲」のブラックジョーク

公開日: 更新日:

罪の意識も反省もゼロ

「戦犯に叙勲とは、ブラックジョーク以外の何ものでもない」と言うのは経済評論家の斎藤満氏だ。こう続ける。

「だから最初は笑っちゃったんです。でも、岸田自民党の体質が現れた結果だと、ある意味、納得しました。国民に奉仕した人ではなく、政府に協力した人に勲章を授与する。黒田さんは自民党政権を支える上で大きな貢献をしましたからね。国民の認識との乖離は大きい。もっとも、岸田首相が国民感覚からズレているから、補選で全敗したのでしょうが」

 黒田氏は現在、政策研究大学院大学や京大大学院で教鞭を取り、新たなライフステージを謳歌している。今月1日に米コロンビア大で講演した際は、植田日銀のマイナス金利解除について「正常化の第一歩」だと評価し、「足元の円安は行き過ぎ」とも指摘していたと日経新聞が報じていた。罪の意識も反省もゼロ。能天気にもほどがある。

 叙勲には過去に辞退者もいる。最近では、一昨年に参院議員を引退した二之湯智・元国家公安委員長が、「国家公安委員長として、安倍元首相の銃撃死へ責任を感じている」との理由で、昨秋の旭日大綬章受章を辞退している。

 勲章の親授式は来月9日に皇居で行われる。まだ間に合う。黒田氏も辞退したらどうか。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    長瀬智也が国分太一の会見めぐりSNSに“意味深”投稿連発…芸能界への未練と役者復帰の“匂わせ”

  3. 3

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  4. 4

    元TOKIO松岡昌宏に「STARTO退所→独立」報道も…1人残されたリーダー城島茂の人望が話題になるワケ

  5. 5

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  1. 6

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  2. 7

    立花孝志容疑者を追送検した兵庫県警の本気度 被害者ドンマッツ氏が振り返る「私人逮捕」の一部始終

  3. 8

    日吉マムシダニに轟いた錦織圭への歓声とタメ息…日本テニス協会はこれを新たな出発点にしてほしい

  4. 9

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  5. 10

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…