著者のコラム一覧
有森隆経済ジャーナリスト

早稲田大学文学部卒。30年間全国紙で経済記者を務めた。経済・産業界での豊富な人脈を生かし、経済事件などをテーマに精力的な取材・執筆活動を続けている。著書は「企業舎弟闇の抗争」(講談社+α文庫)、「ネットバブル」「日本企業モラルハザード史」(以上、文春新書)、「住友銀行暗黒史」「日産独裁経営と権力抗争の末路」(以上、さくら舎)、「プロ経営者の時代」(千倉書房)など多数。

ロピア(下)埼玉の上場スーパー「スーパーバリュー」買収で“変身”した

公開日: 更新日:

 ロピアグループが傘下に組み入れたスーパーは、売り場を「エブリデーロープライス(EDLP)」仕様に転換して再生に取り組んでいる。

 勤め帰りの主婦がEDLP形式の店で買い物をするのが都市圏の日常風景になった感がある。

 異常な円安の進行で、皆物値上がりしている。消費者の買い控え志向が強まり、チャンス到来だ。ロピアは出店を加速させる。近畿、中部、東北、九州で猛烈な出店攻勢をかけている。まず、大手とタッグを組んで進出するケースがある。

 ヨドバシカメラに相乗りして出店したのは、21年の京都ヨドバシ店が最初だ。甲府、福岡、仙台のヨドバシの出店に伴いロピアも店舗を構えた。

 25年2月期は前期比3割増の20店を出す。3月に沖縄県那覇市に初出店を果たし、今年3月末時点の店舗数は、海外も含めて90店となった。

 イトーヨーカ堂の店舗の買収を追い風にして、31年の目標を、「グループ100社、年商2兆円」とした。以前は「年商1兆円が目標」としていたのだから、売り上げ目標を倍増させたことになる。

 ヨーカ堂の7店舗はどこと組んで大型商業施設に変身させるのか。快調にひた走るロピアグループにとって、初めての試練の時だ、としておく。

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