【独自入手】“ドンペリ”世耕弘成氏に怪しい裏金領収書わんさか! 本人の宛名でモンブランも

公開日: 更新日:

 デタラメは「ドンペリ」だけではなかった。日刊ゲンダイの調べで「裏金」を原資に計約45万円分もの高級シャンパンやワインの購入が発覚した世耕弘成・前参院幹事長(自民を離党)。2018年からの5年間で1542万円を裏金化していた資金管理団体「紀成会」は2月末、政治資金収支報告書を訂正し、支出として「贈答品代」などを追記した。

 その際、添付した領収書を情報公開で入手したところ、追記分(21~22年)の63枚にはナント、宛名に「紀成会」と記されたものが1枚も存在しないのだ。内訳は宛名ナシが最も多く32枚。次いで「世耕弘成事務所」14枚、「世耕弘成後援会」6枚、「世耕弘成後援会事務所」3枚、「世耕弘成選挙事務所」2枚など。ちなみに、地元・和歌山には世耕氏本人が代表を務める政治団体があり、その名は「世耕弘成後援会」である。

「後援会の支出を紀成会に振り替えた場合、政治資金規正法違反(虚偽記載)の疑いが生じます」(神戸学院大教授・上脇博之氏)

私物化の可能性も

 驚くのは「世耕弘成」と宛名に個人名が記された領収書が4枚あることだ。うち1枚は21年6月24日に東京・三越銀座店で30万円分の商品券を購入したもの(写真①)。22年7月20日に高級万年筆で知られるモンブラン銀座本店で、現金5万3900円を支払ったものもある(同②)。金額から推察すると、同店の高級ボールペンを1本購入したとみられる。

 いずれも収支報告書には「贈答品代」として計上。仮に選挙区内の有権者に贈っていれば公選法違反罪に問われかねない。世耕事務所に贈り先を質問しても一切、答えようとしない。

「プライベートな支出を紀成会に振り替えたら、改めて政治資金規正法違反の疑いが生じます。それにしても世耕氏個人宛ての領収書まで添付するとは、あまりにも一般常識からかけ離れています。裏金の額とつじつまを合わせるため、手元の領収書を必死でカキ集めた感は否めません。世耕氏は裏金の管理を『秘書に任せきりだった』と説明しましたが、本当でしょうか。個人宛ての領収書は裏金を私物化していた可能性すらうかがわせます」(上脇博之氏)

 裏金でドンペリやモンブランのペンを買いまくるとは、世耕氏のブランド好きは度が過ぎている。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • トピックスのアクセスランキング

  1. 1

    進次郎農相の「500%」発言で抗議殺到、ついに声明文…“元凶”にされたコメ卸「木徳神糧」の困惑

  2. 2

    進次郎大臣は連日の視察とTV出演で大ハシャギ…ムチャぶりされる農水省は“ブラック企業化”のお気の毒

  3. 3

    ドン・キホーテが進次郎農相に異例の「直訴」…コメ流通は消費者ファーストではないのか? 識者が解説

  4. 4

    三井化学が石油化学事業を分社化…その先で描くのは過剰な同業他社との再編だ

  5. 5

    進次郎農相「コメ卸業者が営業利益500%増」発言で飛び交う「価格カルテル」疑惑と「コメの先物取引」で懸念されていたこと

  1. 6

    大阪万博は値下げ連発で赤字まっしぐら…今度は「駐車場料金」を割引、“後手後手対応”の根本原因とは

  2. 7

    自公政権の無策で失われていく庶民の味…「カレー」「ラーメン」「焼き肉」「洋菓子」「ステーキ」すべて倒産件数最多

  3. 8

    「ルンバ」のアイロボット社に事業継続困難疑惑…代表執行役員社長が舞台裏を説明

  4. 9

    中野サンプラザ、TOC、北とぴあ…都内で建て替え計画が相次ぎ頓挫する理由

  5. 10

    「プーチン心停止で影武者代行」情報…訪中大失敗のストレス、ロ国内に広がる大統領5選は無理の空気

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  2. 2

    大谷 28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」とは?

  3. 3

    学力偏差値とは別? 東京理科大が「MARCH」ではなく「早慶上智」グループに括られるワケ

  4. 4

    ドジャース大谷の投手復帰またまた先送り…ローテ右腕がIL入り、いよいよ打線から外せなくなった

  5. 5

    よく聞かれる「中学野球は硬式と軟式のどちらがいい?」に僕の見解は…

  1. 6

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  2. 7

    進次郎農相の「500%」発言で抗議殺到、ついに声明文…“元凶”にされたコメ卸「木徳神糧」の困惑

  3. 8

    長嶋茂雄さんが立大時代の一茂氏にブチ切れた珍エピソード「なんだこれは。学生の分際で」

  4. 9

    (3)アニマル長嶋のホームスチール事件が広岡達朗「バッドぶん投げ&職務放棄」を引き起こした

  5. 10

    米スーパータワマンの構造的欠陥で新たな訴訟…開発グループ株20%を持つ三井物産が受ける余波