著者のコラム一覧
有森隆経済ジャーナリスト

早稲田大学文学部卒。30年間全国紙で経済記者を務めた。経済・産業界での豊富な人脈を生かし、経済事件などをテーマに精力的な取材・執筆活動を続けている。著書は「企業舎弟闇の抗争」(講談社+α文庫)、「ネットバブル」「日本企業モラルハザード史」(以上、文春新書)、「住友銀行暗黒史」「日産独裁経営と権力抗争の末路」(以上、さくら舎)、「プロ経営者の時代」(千倉書房)など多数。

ダイドーリミテッド(下)旧村上Fグループは高値で売り抜けか?

公開日: 更新日:

 6月27日、ダイドーリミテッドの株主総会が都内で開かれた。32.2%の議決権を持つという旧村上ファンド系のアクティビスト(物言う株主)のストラテジックキャピタル(以下SC)が株主提案を行っており、その結果が注目された。

 会社側とSC側は、それぞれ6人の取締役候補を提案。過半数の賛成率を得た候補のうち、賛成率が高い順に8人が選任される。結果は、会社提案から5人、SC側提案から3人が選ばれた。

 7月1日、ダイドーは関東財務局に臨時報告書を提出し、株主総会での取締役選任の賛否の結果を開示した。その数字は両陣営のつばぜり合いの凄まじい爪痕を見せつけた。

 会社側が提案した6人の取締役の賛成比率は50.59~51.73%。会長兼最高経営責任者(CEO)に就いたコンサルタントの山田政弘氏は51.25%だった。

 SC側の候補6人の賛成比率は48.96~51.73%。元ブルックブラザーズCFOの中山俊彦氏は50.70%、元オンワード樫山社長の大澤道雄氏は51.15%。あと1人は野村証券出身で、森トラストグループの不動産投資会社の社長を務める村田正樹氏が51.73%。残り3人は賛成率が50%未満だった。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  3. 3

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  4. 4

    日吉マムシダニに轟いた錦織圭への歓声とタメ息…日本テニス協会はこれを新たな出発点にしてほしい

  5. 5

    巨人正捕手は岸田を筆頭に、甲斐と山瀬が争う構図…ほぼ“出番消失”小林誠司&大城卓三の末路

  1. 6

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  2. 7

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    「ばけばけ」苦戦は佐藤浩市の息子で3世俳優・寛一郎のパンチ力不足が一因