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渡辺周Tansa 編集長

日本テレビを経て2000年に朝日新聞入社。17年にワセダクロニクル(現Tansa)を創刊、電通と共同通信の癒着を暴く「買われた記事」で、日本外国特派員協会「報道の自由推進賞」。寄付で運営し非営利独立を貫く。ご支援を! https://tansajp.org/information/10731/

1993年に自民党が下野…平岩経団連が献金斡旋を取りやめ

公開日: 更新日:

 岸田文雄安倍晋三茂木敏充……。近年の自民党の中軸の面々は、いずれも1993年に初当選した。

 この年、自民党は結党から38年で初めて政権を失った。細川護熙を首相とする7党1会派による連立政権が生まれた。

 70年代の田中金脈問題やロッキード事件以降も、自民の「政治とカネ」のスキャンダルは続いた。値上がり確実の未公開株を政治家に配った「リクルート事件」(88年)、金丸信・元副総裁の脱税事件(93年)、ゼネコン汚職(同)といった具合だ。国民の自民党離れが加速していた。

 新政権は94年、政治資金規正法を改正。税金による政党交付金制度をつくり、政治家個人への企業・団体献金を禁止することにした。政党への企業・団体献金も5年後に見直す方針を盛り込んだ。

 ただし、この方針は後に自民党政権が復活し実現しない。

 自民党の下野に経団連は揺れた。

 衆議院解散の3日後、93年6月21日の時点では、経団連会長の平岩外四(東京電力会長=写真)が「自民に従来通りの資金援助をする」と言ったものの、財界からは反発を受けた。

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