国民民主党ブチ上げ「大型減税策」には大きな罠…石破自民“丸のみ”なら英トラス政権の二の舞に

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 突然の「モテ期」到来に、気が大きくなっているようだ。衆院選で惨敗し、少数与党に追い込まれた自公が秋波を送る国民民主党玉木雄一郎代表のことである。石破首相の政権維持に手を貸す一方、自らの政策を「部分連合」という形でのませる腹積もりだ。

 国民民主と自民は31日、政策協議の実施で合意。玉木は自民への協力について「自らが掲げる政策を受け入れることが条件」と、報道陣に言い放った。

「玉木さんは与党との連絡を密にする一方、立憲民主党の野田代表との会談を拒否。議席増で強気なのだろうが、調子に乗りすぎだ。自民と近づきすぎると、支持母体の連合が離れかねない。いつまでもモテ期は続かないだろう」(官邸事情通)

 石破首相も政権運営上、国民民主との部分連合が必要なのだろうが、この協力関係は石破政権の「延命」どころか命取りになりかねない。国民民主が掲げる「減税策」を丸のみすれば強烈な副作用を招きかねないからだ。

 国民民主が掲げているのは、年収が103万円を超えると所得税の負担が生じる「103万円の壁」の178万円への引き上げや、ガソリン税を一時的に下げる「トリガー条項」の凍結解除、一時的な消費税5%減税などだ。「手取りを増やす」とうたう通り、実現すれば物価高にあえぐ国民は大助かりだろう。

 ところが、である。国民にばらまく一方で、失われる国の税収があまりにも巨額すぎるのだ。政府の試算によると、「103万円の壁」の引き上げは国と地方の合計で年約7.6兆円の税収減となり、トリガー条項の凍結解除は1.5兆円、消費税の5%減税は15兆円も減る。国の財源が締めて24兆円も消えてしまうということだ。

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