開幕まで2カ月も大阪万博ご難続き…入場券販売不振で“政敵”に泣きつき、海外パビリオン完成もわずか数カ国

公開日: 更新日:

 4月13日開幕の大阪・関西万博の入場券を巡り、吉村府知事らが石破首相と面会し、購入手続きの簡略化などを直談判すると報じられた。面会は5日を軸に調整中だ。

 万博の入場券は、事前予約が原則。公式サイトで購入する場合、ID取得や来場日時の指定、パビリオン予約などが必要で「煩雑すぎる」との指摘が国内外から上がっている。目標1400万枚の前売り券販売は低迷し、1月29日時点で約767万枚。昨年10月10日に経済界の負担分700万枚を超えて以降、積み増したのは10%に満たない。

 目標に達しなければ収支は赤字一直線。吉村知事らには石破首相の理解を得ることで、運営元の日本国際博覧会協会に改善を促す狙いがあるというが、かつての「政敵」に今さら直談判とは、虫がいい。

 2018年9月の自民党総裁選は石破氏と安倍元首相の一騎打ち。“前哨戦”として石破氏が政権批判を繰り返していた同年5月、当時、大阪市長の吉村氏は自身の旧ツイッターに〈どんなに正論を述べ、理路整然と優秀な人であっても、自分の組織がしんどい時に、後ろから鉄砲を打つ人に日本の総理になってもらいたくない〉と投稿していた。

 名指しは避けたが、石破氏をクサしたのは明らか。けちょんけちょんに批判した「日本の総理」に泣きつき、万博協会に販売不振の責任をなすりつける態度は「ダサい」のひと言。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • トピックスのアクセスランキング

  1. 1

    進次郎農相の「500%」発言で抗議殺到、ついに声明文…“元凶”にされたコメ卸「木徳神糧」の困惑

  2. 2

    進次郎大臣は連日の視察とTV出演で大ハシャギ…ムチャぶりされる農水省は“ブラック企業化”のお気の毒

  3. 3

    ドン・キホーテが進次郎農相に異例の「直訴」…コメ流通は消費者ファーストではないのか? 識者が解説

  4. 4

    三井化学が石油化学事業を分社化…その先で描くのは過剰な同業他社との再編だ

  5. 5

    進次郎農相「コメ卸業者が営業利益500%増」発言で飛び交う「価格カルテル」疑惑と「コメの先物取引」で懸念されていたこと

  1. 6

    大阪万博は値下げ連発で赤字まっしぐら…今度は「駐車場料金」を割引、“後手後手対応”の根本原因とは

  2. 7

    自公政権の無策で失われていく庶民の味…「カレー」「ラーメン」「焼き肉」「洋菓子」「ステーキ」すべて倒産件数最多

  3. 8

    「ルンバ」のアイロボット社に事業継続困難疑惑…代表執行役員社長が舞台裏を説明

  4. 9

    中野サンプラザ、TOC、北とぴあ…都内で建て替え計画が相次ぎ頓挫する理由

  5. 10

    「プーチン心停止で影武者代行」情報…訪中大失敗のストレス、ロ国内に広がる大統領5選は無理の空気

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  2. 2

    大谷 28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」とは?

  3. 3

    学力偏差値とは別? 東京理科大が「MARCH」ではなく「早慶上智」グループに括られるワケ

  4. 4

    ドジャース大谷の投手復帰またまた先送り…ローテ右腕がIL入り、いよいよ打線から外せなくなった

  5. 5

    よく聞かれる「中学野球は硬式と軟式のどちらがいい?」に僕の見解は…

  1. 6

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  2. 7

    進次郎農相の「500%」発言で抗議殺到、ついに声明文…“元凶”にされたコメ卸「木徳神糧」の困惑

  3. 8

    長嶋茂雄さんが立大時代の一茂氏にブチ切れた珍エピソード「なんだこれは。学生の分際で」

  4. 9

    (3)アニマル長嶋のホームスチール事件が広岡達朗「バッドぶん投げ&職務放棄」を引き起こした

  5. 10

    米スーパータワマンの構造的欠陥で新たな訴訟…開発グループ株20%を持つ三井物産が受ける余波