キャスコ 阿部二幸社長(1)生コンのオペレーターが社会人のスタート
キャスコは、ゴルフクラブ、ゴルフボール、ゴルフグローブなどのゴルフ用品の総合メーカー。創業の地は香川県大川郡白鳥町(現・東かがわ市)で、現在は同県さぬき市志度と東京に本社を置いている。
まずは2018年6月から社長を務める阿部二幸(58)のキャリアを見ていこう。
宮城県工業高校機械科を卒業後、山形・寒河江市の生コンクリート会社に入社。
「山形県の月山ダム建設で生コンのオペレーターをやっていました。祖父が大工、父が建設業だった関係で建設関係の仕事に就いた次第です。でも、山の中での過酷な毎日。2年ほどで辞めて、高校時代にゴルフ練習場でバイトをしていて、ゴルフになじみがあったので、仙台のゴルフ用品の小売りの会社に。ところが、半年で仙台店が閉店となってしまいました」
それで、スポーツ用品販売のヴィクトリアに移り、仙台店で再スタートしたが、転勤が多かったうえ、小売業なので土日は休めない。5年勤務し、2人目の子供ができたのを機に転職を考えていたところ、キャスコの仙台営業所の求人があり、1993年に入社。商品を小売店などに売り込む仕事で、それまでの商品を仕入れる立場から逆の立場に変わった。