高市トレードで日経平均5万円突破も…日銀利上げは“年内絶望”、円安・物価高に「出口なし」

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 片山氏は今年3月、ロイター通信の取材に「(1ドルは)120円台が実力との見方が強い」との見解を示した。行き過ぎた円安政策とは一線を画すようだが、最近は日銀の金融政策について「今コメントしなければならない状況にはない」と口をつぐんでいる。

 足元では利上げ環境が整いつつある。総務省が24日に発表した消費者物価指数(CPI)は前年同月比2.9%上昇。4カ月ぶりに伸びが拡大した。

■「1ドル=155円超も視野」

 ただ、2000年以降に実施された6回の利上げのうち、10~12月期に利上げしたケースはない。ちょうど来年度の予算編成時期にあたるからだ。

高市首相は『物価高対策が最優先』と言っていますが、そうであれば、まずは金融政策によって物価そのものを抑制することが先決。いくら市場参加者が『高市トレード』に沸いたところで、円安を助長しては物価高は止まらず、株を持たない庶民に恩恵はない。日銀が10月利上げを見送れば、1ドル=155円超えも視野に入ります。12月に後ろ倒しすれば、円安進行をよしと思わない米国が黙っていないでしょうが、財政出動を軸にした経済対策を打とうという時期に、すんなり利上げできるのかどうか。日銀にその覚悟があるとは思えません。裏を返せば、利上げするなら今がラストチャンスです」(斎藤満氏)

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