ジャパンモビリティショーで「LDK+」披露も…シャープEV事業で見えた半歩先の不安
しかし現在のシャープは台湾・鴻海精密工業(ホンハイ)の子会社だ。ロボホンなどIoT分野に取り組んではいるものの、近年は大きなヒット事業が見当たらない。
そんな中、同社が昨年からアピールしているのが、電気自動車(EV)分野だ。
EV事業責任者には、元日産副COOの関潤氏が就任。今年の「JMS(ジャパンモビリティショー)」では、ショーモデルが展示された。
展示は東第7ホール。ホンダやトヨタなど主力メーカー以外のメーカーが並ぶ“外縁部”であり、シャープのブースはその一角にあった。
しかし、他のメーカーと比べると展示内容は物足りなかった。披露されたのは「LDK+」というコンセプトカー一台だけである。
そのコンセプトは「リビングルームの拡張空間」。自家用車は所有していても、99%の時間は駐車中。そこで駐車時にシアタールームやリモートワークの部屋として活用するという提案だ。車内でプロジェクターを使って映画を見たり、リモート会議ができるという趣向であるが、駐車時で音を出して大丈夫なのかという疑問も生じる。車体がガタガタ揺れていたら、「何をしているのか」と思われかねない。


















