苦戦続きだった「RIZAP」業績急回復の裏で囁かれる“3度目の危機”とは?

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「負ののれん」とは、純資産額より安い価格で企業を買った際に生じる、現金を伴わない帳簿上の利益だ。その後、業績悪化により19年からM&Aを凍結。印刷業者などシナジーの小さい事業を売却した。コロナ禍に見舞われたが、店舗の統廃合やオフィスの集約などで効率化を進め、21年度には一度は営業利益52億円を計上した。

 次なる一手として22年度から展開したのが無人のコンビニ型ジム「chocoZAP」だ。気軽に入れるジムとして支持を集め、わずか1年で会員数が100万人を突破した。しかし、直営主義を貫いたため出店費用が経営を圧迫。22年度には再び営業赤字に転落。自己資本比率は危険水域の10%を割り込んだ。創業以来、トップを務める瀬戸健氏にとって、2度目の経営難だった。

■SOMPOと資本業務提携契約

 そんなRIZAPに手を差し伸べたのがSOMPOホールディングスだ。24年、健康事業の拡大を狙うSOMPOは資本業務提携契約を結び、計300億円の巨額出資を発表。RIZAPの財務状況は改善した。だが、約1800店舗を展開するchocoZAPでは今後、FC展開も進める方針だ。

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