「養命酒」なき後の養命酒製造どうなる…ツムラへの事業売却検討で揺れる老舗の行方
養命酒製造は、薬用養命酒の販売減少が続いており、株式の非公開化に向けて事業売却の検討を進めてきた。しかし、12月30日に非公開化に向けた入札でKKRに付与していた優先交渉権を失効させたと発表したばかりだ。事実上の筆頭株主で、村上世彰氏の娘である野村絢氏の配偶者・野村幸弘氏が資金提供している投資会社「湯沢」が株式売却に応じない意向を示したためだ。
もともと養命酒製造は大正製薬の庇護下にあった。だが、大株主だった大正製薬ホールディングスが創業家によるMBO(経営陣による買収)に伴い、25年3月に保有する全株式(議決権ベースで約24%)を「湯沢」に売却した。
「大正製薬と湯沢との間で、市場外での相対取引で譲渡された。売り出し価格は1株当たり2394円で、総額は約79億円を投じたディールだった」(市場関係者)という。その後、「湯沢」は養命酒株を28%強まで買い増している。
■無借金経営も近年の業績は低迷
養命酒製造は東京証券取引所プライム市場に上場している。その起源は古く、1600年ごろに現在の長野県中川村で創始者である塩澤宗閑が養命酒を生み出したことに遡る。


















