「養命酒」なき後の養命酒製造どうなる…ツムラへの事業売却検討で揺れる老舗の行方
「養命酒は、酒によって生薬成分を抽出し、胃腸機能や血行を促進し、人間の体が本来持つ治癒力や回復力を高めることで、疲労などの不調改善につなげる」(養命酒製造)とされる。
堅実経営で知られ、無借金経営を続けている。
「自己資本比率は25年3月末時点で86.1%と高く、ネットキャッシュもプラス。財務基盤は非常に安定している」(メガバンク幹部)という。長く独立独歩だったが、2005年に大正製薬と資本・業務提携を結び、株式の持ち合い関係にあった。
だが、近年の業績は低迷している。主力の「薬用養命酒」の売り上げ減や先行投資が重なり、25年3月期の営業利益は前の期に比べて7割減った。低いROE(株主資本利益率)の改善を目指し、昨年8月には大手証券会社をアドバイザーに雇い非公開化の検討に入ったことが明らかになっていた。
野村氏がKKRのTOB案を退けたのは、株価急騰を受け、養命酒株がもっと高値で売れると判断したためとみられていたが、出口は主力商品「薬用養命酒」の売却となるのか。
「株式非公開化後も養命酒が保有する有価証券や本社の入る東京都渋谷区の不動産などの資産は湯沢が引き続き保有する見通し」(市場関係者)というが、いずれにしてもツムラへの事業売却も野村氏の同意が得られるかにかかっている。




















