「違憲は明白」 広島被爆者団体が安倍首相に安保法案撤回要求
「被爆者の願いに背く法案だ」――。広島の被爆者7団体が「安保法案」撤回を直談判だ。
7団体の代表者らは6日午前に行われた平和記念式典後に安倍首相と面会。集団的自衛権の行使を可能にする「安保法案」に対し、「憲法違反であることは明白」として法案の撤回を求めた。
面会は式典後の開催が恒例になっている「被爆者代表から要望を聞く会」。7団体は連名で「憲法は広島、長崎をはじめとする悲惨な戦争体験からつくられ『戦争をしない国』を宣言した」とし、「これまで1人の外国人も殺さず、1人の日本人も殺されなかった。憲法が『国民の命』を守ってきた」と強調。政府が「安保法案」を「憲法や従来の政府見解の範囲内」と説明していることについて、「詭弁だ」と批判した。
これに対し、安倍は「平和国家としての歩みは決して変わることはない。戦争を未然に防ぐもので必要不可欠」と説明するにとどまった。
7団体は昨年も、集団的自衛権の行使を容認した閣議決定の撤回を要求している。