国の借金800兆円なのに 国家公務員「給与増」の唖然呆然
20日、参院本会議で補正予算が成立したが、その陰に隠れるように合わせて成立した法律がある。国家公務員の給与を引き上げる「改正給与法」だ。
今回の法改正で国家公務員(一般職)の月給は平均0.36%アップし、夏と冬を合わせたボーナスは0.1カ月分増の4.2カ月分となる。昨年8月の人事院勧告を受けたもので、昨年4月にさかのぼって適用され、追加で引き上げ分が支給される。
だが、国の借金が800兆円近くに膨れ上がり、消費税を10%にしなければやっていけないような国の公務員の給料が上がるのは、どうにも解せない。それも人事院勧告は2年連続の引き上げだ。「民間に準拠」というのが理由で、安倍政権が「賃上げ」を旗振りし、経団連企業がそれに応じているからだが、許し難いのは人事院のいう「民間」とは「従業員50人以上の企業の、従業員50人以上の事業所」で、日本全体の上位約1%の大企業に限定されていることだ。対象労働者も「雇用期間の定めのない者」つまり正社員で、派遣やパートは含まれない。