沖縄県知事選“大敗の戦犯” 菅長官留任に党内から不満噴出
安倍政権が推す候補者が8万票の大差で敗北を喫した沖縄県知事選。自民党関係者の間で今、大敗の“A級戦犯”として名が挙がるのが、沖縄にたびたび応援に入った菅義偉官房長官である。あまりの選挙戦略のヒドさに、党内から不満が噴出しているというのだ。
「辺野古移設について、上から目線で『粛々と進める』などと発言してきた菅長官は、ただでさえ、沖縄県内での評判は最悪です。にもかかわらず、3回も沖縄に入り、『ケータイ代を安くします』とブチ上げた街頭演説が特に『あざと過ぎる』と、党内で物議を醸しているようです」(永田町関係者)
菅氏は先月16日、那覇市内での街頭演説で、候補者の佐喜真淳氏、小泉進次郎衆院議員と並び、「ケータイ料金4割値下げ」を徹底アピール。県知事はもちろん、政府にも値下げの権限はないのに、テレビカメラの前でパネルを使ったアンケート調査までやってみせた。
ところが、アンケートの返答者は「ほとんど自公支持層だった」(県政関係者)。分かりやすい“ヤラセ”演説をテレビで見た自民関係者からも、「さすがにやり過ぎだ」と批判の声が噴出。「官房長官留任」とされる2日の組閣人事についても、異論が渦巻いている。