有森隆
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有森隆ジャーナリスト

 30年余、全国紙で経済記者。豊富な人脈を生かし、取材・執筆活動中。「カルロス・ゴーン『経営神話』の自壊」(「月刊現代」2004年9月号)、「C・ゴーン『植民地・日産』の次の獲物(ターゲット)」(同09年1月号=最終号)などを執筆。ゴーン会長の欺瞞性を鋭い筆致でえぐり出した。この仕事ぶりが、今、再び脚光を浴びている。

山一證券の自主廃業<上>戦後最大の倒産で社長が“大泣き”

公開日: 更新日:

 1997年11月24日。山一證券は午前6時に臨時取締役会を開き、自主廃業に向けた営業停止を正式に決めた。午前10時、大蔵省(現・財務省)に営業休止届を提出した。

 午前11時30分から東京証券取引所で記者会見が行われた。最後の社長となった野澤正平と会長の五月女正治が出席した。野澤は会見の最後に突然マイクを握って立ち上がった。

「社員は悪くありませんから。悪いのは我々です。お願いします。就職できるようお願いします!」

 割れるような大声だった。野澤は泣きながら叫んでいた。泣きながら、何度も何度も頭を下げた。この年は創業100年にあたり、本社ビルが八重洲から中央区新川に移った。「山一證券百年史」が刊行されることになっていたが中止になった。

 あれから21年。NHKは今月2日に「NHKスペシャル 平成史 バブル 終わらない清算~山一証券破綻の深層」をオン・エアした。野澤はNHKの取材に「もう終わったこと」と口を閉ざした。山一證券に、自主廃業するように迫った小手川大助が初めて取材に応じた。小手川は、大蔵省証券局業務課長として三洋証券、山一證券の整理を担当。小手川は「廃業以外に方法はなかった」と語る。

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