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森岡英樹経済ジャーナリスト

1957年生まれ。早稲田大学卒業後、 経済記者となる。1997年、米コンサルタント会社「グリニッチ・ アソシエイト」のシニア・リサーチ・アソシエイト。並びに「パラゲイト ・コンサルタンツ」シニア・アドバイザーを兼任。2004年にジャーナリストとして独立。

窮地のフジ・メディアHDを救った東映アニメ株売却が両者にウィンウィンなワケ

公開日: 更新日:

 東映アニメーションは10日、フジ・メディア・ホールディングス(HD)が保有する同社株約5%が海外市場で売り出されると発表した。フジHD傘下のフジテレビは、「ドラゴンボール」や「ワンピース」など東映アニメ制作の作品を多数放映している。株式売却によってフジの保有比率は8%強から3%強へと減少するが、取引関係への影響はないとしている。フジHDの清水賢治社長は引き続き、東映アニメの社外取締役に残る。

「フジHDは、2027年度までに政策保有株式の対純資産比率を15%未満に引き下げる目標を打ち出しており、今回の東映アニメ株の売却はその一環だが、赤字に陥っているフジにとって、慈雨となる益出し案件だろう」(メガバンク幹部)という。フジHDの2026年3月期の営業損益は当初、120億円の赤字となる見通しだったが、今回の株売却で約280億円の特別利益を手にすることで一転して黒字となる。

 一方、株式売り出しは「株を売られる東映アニメにとっても、一面ではメリットがある」(市場関係者)という。

 東映アニメは、2022年4月には上場区分再編に伴いスタンダード市場へ移行したが、上場維持基準のうち「流通株式比率」が未達であった。その後、2024年3月期に基準は満たしたものの、流動性比率の維持は恒常的な課題となっている。このため、2024年4月に株式分割を行い、普通株式1株につき5株を割り当てるなど、投資家のすそ野拡大を進めている。今回の株売却により、流動性比率がさらに引き上げられることになる。

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