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石原藤樹「北品川藤クリニック」院長

信州大学医学部医学科大学院卒。同大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科研修を経て、1998年より「六号通り診療所」所長を務めた。日本プライマリ・ケア学会会員。日本医師会認定産業医・同認定スポーツ医。糖尿病協会療養指導医。

アレルギーの点鼻薬で新型コロナが予防できる?…69%感染低下

公開日: 更新日:

 新型コロナの感染が、増減を繰り返しながら今も続いています。パンデミックの時期と比べれば軽症化して、一般的な風邪とそれほどの違いはなくなっていますが、それでも高齢者などでは重症化のリスクがあるので、注意が必要な病気であることは間違いありません。

 新型コロナの予防法として確実性があるのはワクチン接種ですが、定期接種の対象者は高齢者などに限定されています。

 それでは、一般の人にも広くかつ安価に使用可能で、確実性のある予防法はあるのでしょうか?

 今年の米国医師会の内科専門誌に、ドイツで行われた研究結果が報告されています。アレルギー性鼻炎などに広く使用されている「アゼラスチン」という点鼻薬を毎日使用すると、しない場合と比較して、新型コロナの感染が69%も低下していました。どうやらその点鼻薬の成分に、抗ウイルス作用があるようなのです。

 興味深いことに、RSウイルスという他の感冒ウイルスの感染も、この点鼻薬により新型コロナと同様に予防されていました。同じ成分の点鼻薬は、日本では発売されていない点には注意が必要ですが、もしこれが事実であるとすると、点鼻で簡単に新型コロナなどのウイルス感染が予防できるようになるかもしれません。

【連載】医者も知らない医学の新常識

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