そうだ、風邪をひけばいいんだ!減量に行き詰まった末、裸同然で極寒の庭へ飛び出した
1995年の秋季キャンプ終盤、星野仙一監督から20キロの減量を命じられた。走り込み、サウナ、食事制限と過酷なメニューをこなし、15キロ減。2月1日の春季キャンプインまで2週間を切り、あと5キロが遠かった。
そんな中、「迷案」を思いついた。
そうだ、風邪をひけばいいんだ!
無理なダイエットでまともに栄養も取っていなかったせいか、年末年始に2度も体調を崩して寝込んだ。回復してもまたすぐに風邪をひく。明らかに免疫力が弱っていた。食欲がなくなり、体重が落ちたのを思い出したのだ。
俺には3年連続でキャンプ初日に風邪で休み、罰金を取られた“実績”がある。風呂に入り、体を温めて汗をかいたその体で庭に飛び出した。1月だから極寒。あっという間に風邪をひいて、翌朝には高熱が出た。
嫁さんには「わざと風邪ひくわ」と宣言。俺が破天荒なのを知っていたので、風呂上がりに裸同然で庭に飛び出す俺を見ても、「また何かやってるわ」と呆れる程度だった。