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中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

「がん検診」の結果は画像もまとめて受け取る…静岡がんセンターを遺族が提訴

公開日: 更新日:

 静岡がんセンターをめぐるトラブルが報じられて話題を呼んでいます。報道された内容を大まかに振り返ると、次の通りです。

 80代の男性は2020年10月に静岡がんセンターでマルチスライスCTを使った肺がん検診を受診。医師に「異常所見なし」と告知されたそうですが、翌21年3月に別の病院で肺がんと診断され、同年9月に亡くなったそうです。

 一部報道によると、静岡がんセンターのCT画像には左肺に11.76ミリの腫瘤が映っていて、肺がんの診断を受けたときには2.5センチに増大していたようで、遺族は異常を見落とす注意義務違反があったとして、管理する県に3750万円の損害賠償を求めて提訴したといいます。

 マルチスライスCTはターゲットとなる部分を多列のCTで一度に撮影することで、動きによるゆがみを最小限に抑えて高性能な画像を描出する装置で、最新は320列です。撮影時間はわずか0.3秒。

 心臓など常に動いている臓器の撮影に優れていますが、肺は息止めで対応できるのでマルチスライスではないシングルのCTでも、本質的にはあまり差がありません。

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