保阪正康
著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

大本営発表の嘘 台湾沖航空戦で敵に大打撃を与えたはずが

公開日: 更新日:
第14方面軍の司令官を務めた山下奉文(C)共同通信社

 小磯内閣になっても現実には戦争継続の方針は変わりなく、むしろ一度でも勝機を掴んでという意地が軍事指導者の姿勢となった。サイパン陥落に続く戦場は比島での決戦に照準を合わせた。そのために比島にいる第14軍を第14方面軍に格上げして司令官に山下奉文大将を据え、陸軍の主力はルソン決戦に…

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