著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

4月6日の特攻作戦 1日で341人もの若い隊員が討ち死にした

公開日: 更新日:
陸軍の特攻隊「振武隊」の「若桜隊」。右には「必殺隊」ののぼりも。1945(昭和20)年6月7日付読売報知新聞には「某基地にて岩佐報道班員5日発」として若桜隊が「特攻振武隊の一隊として3日沖縄方面に体当たり出撃した」との記事が残っている。写真右上に「陸軍省検閲済(同盟)」と記されている(C)共同通信社

 沖縄戦は空、陸、海の三方から挑んだ、いわば日本軍にとって最終的な戦いであった。これまで大和を軸にした第二艦隊の沖縄特攻について触れてきた。空からの援護もない状況であったが、沖縄戦では日本本土から特攻機が連日のように飛び立ち、アメリカ軍の機動部隊に体当たりを繰り返した。といっても…

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