維新・吉村代表「給食費無償化は共産党の主張」「ちょっとひどい」と批判の過去→野党3党で法案共同提出の変節ぶり

公開日: 更新日:

「小学校の給食無償化を念頭に、安定した恒久財源の確保策と合わせ、令和8年度以降、できる限り早期の制度化を目指したいと考えております」

 17日の衆院予算員会で、石破茂首相(67)がこう答弁していたのが学校給食の無償化についてだった。

 この日、質問に立った日本維新の会前原誠司共同代表(62)は「教育無償化パッケージ」と題したパネルを掲示し、「0~2歳児の保育料引き下げ」や「大学無償化」のほか、学校給食の無償化に対する政府の姿勢、考えについて質問。石破氏は「負担軽減、支援拡充の論点を整理した上で、恒久財源の確保策とあわせて成案を得ていきたい」とし、中学校給食についても「可能な限り速やかに実現したい」と踏み込んでいた。

 自民、公明両党は2025年度予算案の修正を巡り、維新との合意に向けて調整中とされる。焦点だった教育無償化に石破首相が前向きな姿勢を示したことで、維新は与党の修正内容を受け入れる構えで、近く3党で党首会談が行われる予定、などと報じられている。

 公立小、中学校の給食無償化は昨年12月、立憲民主党国民民主党、維新の野党3党が衆院に「学校給食法改正案」を共同提出し、実現を求めていたもの。昨年の衆院選で大幅に議席を失った維新としては、今夏の参院選などに向けて国民に存在感をアピールする狙いがある一方、少数与党に転落した自公政権にとっては維新を抱き込んで予算成立を図りたいのだろう。

■関連キーワード

最新の政治・社会記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 政治のアクセスランキング

  1. 1

    衆院定数削減「1割」で自維合意のデタラメ…支持率“独り負け”で焦る維新は政局ごっこに躍起

  2. 2

    衝撃の新事実!「公文書に佐川氏のメールはない」と財務省が赤木雅子さんに説明

  3. 3

    日中対立「トランプ助言」を政府が全否定のナゼ…米紙WSJ報道に異常なまでに過敏に

  4. 4

    「おこめ券」に農水省イケイケも…大阪・交野市長「配らない」宣言、全国自治体も困惑ですでに破綻

  5. 5

    高市首相が漫画セリフ引用し《いいから黙って全部俺に投資しろ!》 金融会合での“進撃のサナエ”に海外ドン引き

  1. 6

    東京3、大阪2…定数削減「試算」に自民党内は大モメ!「10増10減」仕切った森山裕前幹事長も苦言呈す

  2. 7

    狭まる「高市包囲網」…中国の露骨な“欧米巻き込み”で日中の緊張関係に出口なし

  3. 8

    全面切り替えでトラブル続き混乱拡大…それでも厚労省「マイナ保険証メリット周知」の笑止

  4. 9

    “辞め自民”和田政宗氏やっぱりの参政党入りに「何がしたいのか?」の声…宮城県知事選に敗れ離党

  5. 10

    自民党の支持率急騰で早期解散説が再浮上…永田町で囁かれるのは「来年1月7日解散→2月1日投開票」

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  2. 2

    高市政権の物価高対策はもう“手遅れ”…日銀「12月利上げ」でも円安・インフレ抑制は望み薄

  3. 3

    元日本代表主将DF吉田麻也に来季J1復帰の長崎移籍説!出場機会確保で2026年W杯参戦の青写真

  4. 4

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  5. 5

    京浜急行電鉄×京成電鉄 空港と都心を結ぶ鉄道会社を比較

  1. 6

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 7

    【時の過ぎゆくままに】がレコ大歌唱賞に選ばれなかった沢田研二の心境

  3. 8

    「おまえもついて来い」星野監督は左手首骨折の俺を日本シリーズに同行させてくれた

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾