一瞬で終わりそうなパフォーマンス…小泉進次郎劇場、透けて見える薄っぺらと、危うさと

父親の郵政民営化も振り返ってみれば、むなしい熱狂。仮想敵をつくり、ワンフレーズで国民をケムに巻く親父譲りには危うさばかりがつきまとう。短期決戦のパフォーマンスで選挙を勝ち抜く算段だろうが、有権者は二度も三度も騙されない。
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今月20日、自民党総務会が郵政民営化関連法の改正案をひっそりと了承した。中身はというと、「郵政民営化やめます」という内容だ。まず、「できるだけ早期に処分する」と決まっていた日本郵政が保有するゆうちょ銀株、かんぽ生命保険株を当分の間、持ち続ける。国による郵便局支援も明確化する。日経新聞は「2005年に成立した郵政民営化法の趣旨に逆行する内容」と書いていたが、その通りだ。小泉純一郎元首相が選挙を劇場化し、大騒ぎして結実させた「郵政民営化」は混乱と不祥事の挙げ句、「元の木阿弥」となったのである。
それにしても、このタイミングは奇遇ではないか。折しも、息子の小泉進次郎が、舌禍で更迭された江藤拓農相の後任に就任、「小泉劇場の再来」とばかりに暴れまわっているからだ...
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