一瞬で終わりそうなパフォーマンス…小泉進次郎劇場、透けて見える薄っぺらと、危うさと

公開日: 更新日:
いきなり主役で威勢の良いことばかり息巻くが(C)共同通信社

 父親の郵政民営化も振り返ってみれば、むなしい熱狂。仮想敵をつくり、ワンフレーズで国民をケムに巻く親父譲りには危うさばかりがつきまとう。短期決戦のパフォーマンスで選挙を勝ち抜く算段だろうが、有権者は二度も三度も騙されない。

  ◇  ◇  ◇

 今月20日、自民党総務会が郵政民営化関連法の改正案をひっそりと了承した。中身はというと、「郵政民営化やめます」という内容だ。まず、「できるだけ早期に処分する」と決まっていた日本郵政が保有するゆうちょ銀株、かんぽ生命保険株を当分の間、持ち続ける。国による郵便局支援も明確化する。日経新聞は「2005年に成立した郵政民営化法の趣旨に逆行する内容」と書いていたが、その通りだ。小泉純一郎元首相が選挙を劇場化し、大騒ぎして結実させた「郵政民営化」は混乱と不祥事の挙げ句、「元の木阿弥」となったのである。

 それにしても、このタイミングは奇遇ではないか。折しも、息子の小泉進次郎が、舌禍で更迭された江藤拓農相の後任に就任、「小泉劇場の再来」とばかりに暴れまわっているからだ... 

この記事は有料会員限定です。
日刊ゲンダイDIGITALに有料会員登録すると続きをお読みいただけます。

(残り2,921文字/全文3,387文字)

最新の政治・社会記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 政治のアクセスランキング

  1. 1

    これぞ維新クオリティー!「定数削減法案」絶望的で党は“錯乱状態”…チンピラ度も増し増し

  2. 2

    やはり進次郎氏は「防衛相」不適格…レーダー照射めぐる中国との反論合戦に「プロ意識欠如」と識者バッサリ

  3. 3

    「日中戦争」5割弱が賛成 共同通信世論調査に心底、仰天…タガが外れた国の命運

  4. 4

    「おこめ券」に続き“やってる感”丸出し…鈴木農相がひっそり進めるもう一つの肝いり政策

  5. 5

    高市政権「調整役」不在でお手上げ状態…国会会期末迫るも法案審議グダグダの異例展開

  1. 6

    「おこめ券」迫られる軌道修正…自治体首長から強烈批判、鈴木農相の地元山形も「NO」突き付け

  2. 7

    「台湾有事」発言から1カ月、中国軍機が空自機にレーダー照射…高市首相の“場当たり”に外交・防衛官僚が苦悶

  3. 8

    維新が手にする血税は33億円…定数削減へチンピラまがいの圧力、税金原資にキャバクラ&ショーパブ代支出の疑い

  4. 9

    レーダー照射で日中対立激化…習近平指導部による「高市威圧」次のシグナル

  5. 10

    高市首相の台湾有事発言は意図的だった? 元経産官僚が1年以上前に指摘「恐ろしい予言」がSNSで話題

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    やはり進次郎氏は「防衛相」不適格…レーダー照射めぐる中国との反論合戦に「プロ意識欠如」と識者バッサリ

  2. 2

    長嶋茂雄引退の丸1年後、「日本一有名な10文字」が湘南で誕生した

  3. 3

    契約最終年の阿部巨人に大重圧…至上命令のV奪回は「ミスターのために」、松井秀喜監督誕生が既成事実化

  4. 4

    これぞ維新クオリティー!「定数削減法案」絶望的で党は“錯乱状態”…チンピラ度も増し増し

  5. 5

    ドジャースが村上宗隆獲得へ前のめりか? 大谷翔平が「日本人選手が増えるかも」と意味深発言

  1. 6

    「日中戦争」5割弱が賛成 共同通信世論調査に心底、仰天…タガが外れた国の命運

  2. 7

    レーダー照射問題で中国メディアが公開した音声データ「事前に海自に訓練通知」に広がる波紋

  3. 8

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  4. 9

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  5. 10

    巨人が現役ドラフトで獲得「剛腕左腕」松浦慶斗の強みと弱み…他球団編成担当は「魔改造次第」