広島ドラ2九里亜蓮 金髪「特攻隊長」を更生させた祖母の愛

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 もともと、髪は茶色。大柄で目立つ存在だったため、いきなり3年生の不良グループに囲まれ、痛めつけられた。
「上級生が大人数でやってきてやられてしまったんです。それで昔、父に言われたことを思い出したんです」
 九里が言う父の言葉はこうだ。
「男ならケンカでやられたら次の日にやり返せ!」

 今年大ヒットした半沢直樹の「倍返し」の精神そのもの。九里は翌日、3年生の番長のクラスに単身で乗り込むと、タイマンを申し込んだ。九里は1対1の勝負で番長に圧勝。あまりの強さに不良グループに即スカウトされ、「特攻隊長」に任命された。仕事が忙しく、留守がちな母と会えない寂しさもあって、荒れた中学生活が始まった。金髪に染め、他の中学との「対外戦」もやった。ある時、お互い「恨みっこなし」で臨んだはずのタイマン勝負で、負けた相手が被害届を出して大騒ぎ。そんな時、いつも謝ってくれたのは淳子さんだった。

 このままじゃダメだ――。グループから抜けるのは容易ではなかったが、野球への未練だけは断ち切れなかった。米子ビクターズ(現米子ボーイズ)で野球を再開。中3の夏、エースとして岡山で行われる全国大会へ出場を決めた。淳子さんが言う。

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