投げ込みたいマー君をじらす首脳陣からの「ダメ出し」

公開日: 更新日:

「こういうもんだな、と思ってやっていくしかないですよね」

 キャンプイン以来、ヤンキース田中将大(25)が自らに言い聞かせるように連日、こうボヤいている。日本のプロ野球のような「投げ込み」が許されないからだ。

 メジャーのキャンプでは基本的に、投手コーチが見ている場面以外の投球練習が認められない。球数も徹底して管理される。特にキャンプ序盤はその傾向が顕著で、ブルペン投球は多くても3日に1度。球数も30球程度に制限される。

 田中はキャンプ地入りして以降、この日(日本時間18日)までの7日間で、ブルペンに入ったのはわずか2度。球数は23球、32球の計55球だ。楽天時代の1回の投球練習の球数にも満たないとあって、ストレスがたまるようなのだ。

 日本人投手がメジャーで最初に戸惑うのが投げ込みの少なさ。誰もが通る道とはいえ、田中はただでさえ肩やひじができるのに時間がかかるタイプだ。

 昨年のWBCで最後まで精彩を欠いた理由はメジャー公認球やマウンドが合わなかったことではない。他の投手よりも仕上がりが遅く、本番の3月に間に合わなかったからだ。本人も「ボクは春先はいつも調子が良くない。去年も夏場まで調子が良くなくて、工夫して投げていたので」と話す。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本は強い国か…「障害者年金」を半分に減額とは

  2. 2

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  3. 3

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  4. 4

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  5. 5

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  1. 6

    侍Jで加速する「チーム大谷」…国内組で浮上する“後方支援”要員の投打ベテラン

  2. 7

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    高市政権の物価高対策「自治体が自由に使える=丸投げ」に大ブーイング…ネットでも「おこめ券はいらない!」