初戦会場レシフェの“蒸し風呂”対策 スポーツ医学専門家の提言  

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「湿度80%以上では、多量の汗をかいても蒸発せず、体の熱が放散しない。このような環境で激しい運動を行うなら、大量に汗をかくために体内の水分量を増やすべきです。体を“水っぽい状態”にし、どんどん汗をかけるような体にしておく。多量の汗をかくと体が疲れるといわれているが、最初から水っぽい体にしておけば、多量の汗をかいても疲労が遅れるのです」

 それでは「水っぽい体にする」には、一体どうすればいいのか。

「練習中はスポーツドリンクなどで熱中症を防ぎますが、練習後に牛乳を飲むのが効果的です。牛乳を飲むと血漿(けっしょう)中のアルブミンというタンパク質が増え、血液中の水分バランスを調整してくれる。無論、牛乳の代わりにアミノ酸系のサプリメントでもかまいませんが、適度な乳タンパク質と糖質を含んでいる牛乳は、値段も安いですから(笑い)。筋肉や心肺機能を改善するには数カ月かかります。でも、体温調節は10日ほどあれば効果がある。初戦は15日でもそれなりの効果が期待できると思います」

 さらに能勢教授は、異常な多湿エリアで行われる試合までの調整にも配慮が必要と説く。

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