著者のコラム一覧
マーク金井クラブアナリスト、クラブ設計家

1958年、大阪府出身。ハンデ3。ゴルフ雑誌の編集記者からフリーに転身。05年にアナライズを設立し、自社スタジオでゴルフクラブの計測、試打を専門的に始める。同時にメーカーが作れなかった、アマチュアを救うクラブを設計し販売も手がける。執筆活動も積極に行い、新聞、雑誌、インターネットで連載を多数抱え、著作物も定期的に発刊。近著では、「今より30ヤード飛ぶクラブを選ぶための36の法則」(実業之日本社)、「一生役立つゴルフゴルフ超上達法」(マイナビ出版)がある。現在、新刊書も数冊手がけている。

アイアンとドライバーで打ち方を変える

公開日: 更新日:

 先週のブリヂストンオープンは小田孔明が1打差で藤田寛之を振り切り、今季ツアー2勝目を挙げた。優勝賞金3000万円を手に入れたことで、賞金ランキングトップに返り咲いている。

 招待選手であったB・スネデカーは3日目のハーフ終了時点、体調不良で棄権となったが、ボクが注目したのが彼のトップスイング。金曜日の午後、トーナメント会場の練習場でスネデカーのスイングを間近で見たが、今どきの道具(クラブ)をうまく使いこなしていたからである。

 では、スネデカーはどんなふうに道具(クラブ)をうまく使いこなしていたのか?

 ドライバーを打つ時とアイアンを打つ時とでは、フェースの向きがガラッと変わっていた。ドライバーではテークバックでフェースを開かず、トップではシャットフェース。フェース面が空を向いていた。対して、アイアンではテークバックで徐々にフェースを開き、トップでフェース面は斜め45度。いわゆるスクエアフェースになっていたのである。

 スネデカーだけではない。欧米のトッププロたちには、彼のようにドライバーとアイアンとでフェースの向きを変える選手が目立つ。なぜそんな面倒なことをするかというと、彼らが使っている道具(クラブ)はドライバーとアイアンとで重心距離が大きく異なり、アイアンに対してドライバーの重心距離が非常に長い。ゴルフクラブは重心距離が長くなるほどヘッドが返りづらくなり、インパクトでフェースが開きやすくなる。スネデカーはこの重心距離の違いに対応するため、ドライバーを手にした時は、アイアンの時よりもフェースをシャットに使うことで、インパクトでフェースが開かないようにしているのである。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  3. 3

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  4. 4

    日吉マムシダニに轟いた錦織圭への歓声とタメ息…日本テニス協会はこれを新たな出発点にしてほしい

  5. 5

    巨人正捕手は岸田を筆頭に、甲斐と山瀬が争う構図…ほぼ“出番消失”小林誠司&大城卓三の末路

  1. 6

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  2. 7

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    「ばけばけ」苦戦は佐藤浩市の息子で3世俳優・寛一郎のパンチ力不足が一因