アギーレ解任に“及び腰”…協会内に渦巻く「責任回避」の思惑

公開日: 更新日:

「公益財団法人は言い換えれば公金を使っているということでしょう。八百長と言ったら、刑事罰が下る大問題じゃないですか。ハッキリしたことは言えないまでも、団体の幹部も経過くらいは国民にきちんと説明する義務がありますよ。なのにノーコメントというのは、いくらなんでも無責任ですね」

 作家の麻生千晶氏がこう指摘するように、今回のハビエル・アギーレ監督(56)の八百長疑惑は、単なるサッカーサークル内の問題にとどまらない。

 疑惑の人物を招聘して山ほどカネを払って日本代表監督に据えたサッカー協会はれっきとした公益財団法人。内閣府に公益性が高いと認定され、税制上の優遇措置を受けている団体だ。

 つまりサッカー協会には、結果として国民が額に汗して稼いだ税金の一部がつぎ込まれている。だからこそカネの使い方も含めて公明正大であるべき。いい加減なことは看過できないのだ。

 疑惑が告発という具体的な形に発展したいま、アギーレ監督は絶体絶命だ。スペイン検察庁反汚職課がバレンシア裁判所に提出した告発文には、サラゴサの会長からアギーレ監督の口座に振り込まれた日付と金額が詳細に記されているとか。スペインの地元紙はサラゴサの会長がアギーレ監督らに八百長を指示して同意を得たことを示す書類まであると報じている。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    参政党・神谷宗幣代表が街頭演説でブチまけた激ヤバ「治安維持法」肯定論

  2. 2

    「自公過半数割れ」後の大政局…反石破勢力は「高市早苗首班」で参政党との連立も

  3. 3

    元小結・臥牙丸さんは5年前に引退しすっかりスリムに…故国ジョージアにタイヤを輸出する事業を始めていた

  4. 4

    自民旧安倍派「歩くヘイト」杉田水脈氏は参院選落選危機…なりふり構わぬ超ドブ板選挙を展開中

  5. 5

    「時代に挑んだ男」加納典明(25)中学2年で初体験、行為を終えて感じたのは腹立ちと嫌悪だった

  1. 6

    トップ清水賢治社長に代わったフジテレビの“アニメ推し”が目に余る

  2. 7

    参院選和歌山「二階vs世耕」は血みどろの全面戦争に…“ステルス支援”が一転、本人登場で対立激化

  3. 8

    参政党が消せない“黒歴史”…党員がコメ農家の敵「ジャンボタニシ」拡散、農水省に一喝された過去

  4. 9

    長嶋茂雄さんの引退試合の日にもらった“約束”のグラブを含めてすべての思い出が宝物です

  5. 10

    遠野なぎこさんは広末涼子より“取り扱い注意”な女優だった…事務所もお手上げだった