著者のコラム一覧
児玉光雄追手門学院大学客員教授

47年兵庫生まれ。京大工学部卒業。カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)大学院に学び工学修士号を取得。米国オリンピック委員会スポーツ科学部門本部の客員研究員として五輪選手のデータ分析に従事。前鹿屋体育大教授。日本スポーツ心理学会会員、日本体育学会会員。

盛り上がる日本テニス ジュニアに突き付けられる「課題」とは

公開日: 更新日:

 努力が蛇口から注がれる水の量だとしたら、自己イメージはそれを入れる容器の大きさである。そして容器の中にたまった水の量が成績である。いくら努力を積み重ねても、肝心の自己イメージという容器が小さければ、努力は簡単にあふれ出してしまう。もちろん成績も出ない。

 10代の日本人選手には、「錦織選手が世界のトップ10で活躍できるなら、自分もできないことはない」と考えて、まずは自己イメージという容器を大きくすることから始めてほしい。

 現在のシングルスにおいては、10年前に比べてストローク力が勝敗に及ぼす影響力は確実に高まっている。ストローク力には「粘り強さ」や「我慢強さ」が求められる。これは本来、日本人が得意にしている気質である。

 私の現役時代に沢松(現姓吉田)和子というプレーヤーがいたことを覚えている人もいるだろう。私は最盛期の彼女のヒッティングパートナーを務めていたが、彼女は「相手が100球返球してきたら、私は101球返球する」という覚悟でコートに立っていた。

 やはり半世紀近く前に大活躍した日本を代表する女性プレーヤーの抱いていたこの心構えを持って欲しい。そして「粘り強さ」を武器にして堂々とコートに立つ。それしか日本人プレーヤーは活路を見いだせない。

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