現場作業員から年商90億円社長に 元巨人投手の“復活人生”

公開日: 更新日:

 1年半後、松谷さんに転機がおとずれる。勤め先の経営が傾き始めたのを機に、同業他社へ転職。休眠状態だったこの会社こそ、現在の「株式会社スチールエンジ」の前身だった。

 6人足らずで船出して無我夢中で働くこと3年、周囲に勧められ03年に代表取締役に就任した。以後、順調に事業を拡大。今では従業員60人、来季は年商100億円を視野に入れる。

「建設業界に入った直後の辛い思い出は心にあります。私の社員には同じ思いはさせたくない。お金の追求より、社員が将来に不安なく仕事を続けられるか。その点を今度も大事にしたい。将来的には自前で社会人野球チームを作り、スポーツ選手のセカンドキャリアを助けたい。それができれば、元選手を大量雇用できますから。今後はそういう形で球界に恩返しがしたいですね」

▽まつたに・りゅうじろう 1964年7月10日、大阪府大阪市生まれ。大阪市立高から大阪ガスを経て88年ドラフト2位で巨人に入団。95年近鉄に移籍。97年オフに引退後、建設会社を経て03年スチールエンジ株式会社代表取締役に就任。プロ通算成績は59試合4勝4敗1セーブ、防御率5・06。身長182センチ、体重80キロ。右投げ右打ち。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  3. 3

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  4. 4

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  5. 5

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  1. 6

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  2. 7

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった

  3. 8

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  4. 9

    侍Jと大谷翔平がWBCで直面するMLBからの嫌がらせ…過去何度も味わった手段選ばぬヤリ口に要警戒

  5. 10

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  2. 2

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  3. 3

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  4. 4

    片山さつき財務相の居直り開催を逆手に…高市首相「大臣規範」見直しで“パーティー解禁”の支離滅裂

  5. 5

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  1. 6

    小林薫&玉置浩二による唯一無二のハーモニー

  2. 7

    森田望智は苦節15年の苦労人 “ワキ毛の女王”経てブレーク…アラサーで「朝ドラ女優」抜擢のワケ

  3. 8

    臨時国会きょう閉会…維新「改革のセンターピン」定数削減頓挫、連立の“絶対条件”総崩れで手柄ゼロ

  4. 9

    阪神・佐藤輝明をドジャースが「囲い込み」か…山本由伸や朗希と関係深い広告代理店の影も見え隠れ

  5. 10

    阪神・才木浩人が今オフメジャー行きに球団「NO」で…佐藤輝明の来オフ米挑戦に大きな暗雲