現場作業員から年商90億円社長に 元巨人投手の“復活人生”

公開日: 更新日:

 当時の建設現場は完全な職人社会。34歳で飛びこんだ“ズブの素人”の松谷さんには厳しい洗礼が待っていた。元プロ野球選手の肩書や名声は一切通じない。仕事ができなければ、親分だけでなく、10代の若手職人からも容赦ない罵声が飛んだ。

「オッサン、はよ動けや! 何もできへんヤツが何で現場におるんや!」

■寝る間を惜しんで業界用語を勉強

 1カ月もたたないうちに「退社」の二文字が脳裏をよぎった。しかし、我慢するしかなかった。

「私が辞めたら今後巨人をクビになった選手がこの会社に入れなくなる。そんな前例を作ってはいけない。同時に『このままじゃ何も変わらない。何とかしないと』と、プライドを捨てて気持ちを切り替えました」

 職人やゼネコン業者と対等に仕事をするため、業界本を何冊も買って寝る間を惜しんで勉強に励んだ。近寄りがたい親方衆にはあえて現場で“接近”。「教えてください」と頭を下げ、怒鳴られながら作業のイロハを覚えた。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元大食い女王・赤阪尊子さん 還暦を越えて“食欲”に変化が

  2. 2

    今の渋野日向子にはゴルフを遮断し、クラブを持たない休息が必要です

  3. 3

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  4. 4

    大食いタレント高橋ちなりさん死去…元フードファイターが明かした壮絶な摂食障害告白ブログが話題

  5. 5

    YouTuber「はらぺこツインズ」は"即入院"に"激変"のギャル曽根…大食いタレントの健康被害と需要

  1. 6

    大食いはオワコン?テレ東番組トレンド入りも批判ズラリ 不満は「もったいない」だけじゃない

  2. 7

    高市内閣の閣僚にスキャンダル連鎖の予兆…支持率絶好調ロケットスタートも不穏な空気

  3. 8

    「渡鬼」降板、病魔と闘った山岡久乃

  4. 9

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  5. 10

    高市早苗「飲みィのやりィのやりまくり…」 自伝でブチまけていた“肉食”の衝撃!