北海道は前年覇者と遼が欠場 男子の“スター不在”いつまで
【長嶋茂雄インビテーショナルセガサミーカップ】
目の肥えた北海道のファンにしてみれば、「一体、ダレを見ればいいの?」といった心境だろう。
7月になってやっと北海道でプロ大会が開催されたが、ぜひ見たいと思わせる選手がまったくいないからだ。大会HPには前年覇者の岩田寛(35)と2年前に優勝した石川遼(24)のイラストが載っているが、2人とも出場していない。
ツアー記者が言う。
「ジャンボ尾崎が圧倒的に強かった頃は、タニマチが、ジャンボが好んでボールナンバーやキャディーバッグにプリントした『33』のナンバープレートがついた黒塗りの高級車を用意して、千歳空港まで迎えに行っていました。ギャラリーもジャンボのプレーを見たいと、毎年ワクワクしながら待ったものです。試合になればギャラリーがホールを二重、三重に取り囲み、肝心のジャンボの姿を見ることができないほど殺到した。そんなにぎやかだった昔のゴルフ大会を懐かしむ関係者は多いですよ」
石川遼のように、ゴルフファン以外にも名前が知られている男子プロは今ではほとんどいない。サイン会でも、女子大会のように長蛇の列ができる選手もいない。イ・ボミ(27)や渡邉彩香(22)みたいにファンを魅了する人気、実力を兼ね備えた選手は見当たらないのだ。
初日、首位タイに立った重永亜斗夢(27)は「朝から首が全く動かなくて、今でも痛い」と泣き言を言っていた。そんなコメントを聞かされたら、見る気すら起こらないのも当然だ。