広島黒田の偉業阻止 中日で“不遇”の平田に他球団前のめり

公開日: 更新日:

 広島・黒田の日米通算200勝がかかった6日の試合。ファンの歓声をため息に変えたのは、中日の主将・平田良介(28)だった。

 1-1で迎えた六回無死一塁から中越えの勝ち越し適時二塁打。4試合ぶりの打点を挙げ、ヒーローインタビューで右の拳を突き上げた。

 3番打者としてリーグ10位の44打点をマークする平田だが、昨オフの契約更改では2年連続の保留。130試合に出場して打率.283、13本塁打、53打点と好成績を残しながら、2300万円増となる年俸7000万円の球団提示に不満をあらわにした。

 結局、上積みのないまま2度目の交渉でサインしたものの、一時は「今は(アマチュア選手が)中日に喜んで入ってきてくれる状況じゃないのかと思う。やれば給料が上がる球団なんだと思ってほしい」とフロントとの対決姿勢を鮮明にするほどだった。

「平田は今季中に国内FA権を取得する。当然、宣言の可能性大、と踏んで調査をしています。落合GMとの関係が微妙という話も聞きますしね」とは、これまであまりFA補強に縁のなかったパ球団の編成担当。資金力に限りのある球団でさえ前のめりになるのは、もちろん、実績の割に給料が安いからだろう。パンチ力のある強肩外野手として、侍ジャパンのスタメンを張りながら、中日では正当な評価をされていない、という認識が他球団にはあるのだ。

 大阪桐蔭高の出身ということもあり、すでに阪神オリックスが獲得に興味を示しているといわれるが、FA宣言すればさらに複数の球団が参戦する可能性が大。ストーブリーグの主役に躍り出そうである。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ヤクルトのドラフトは12球団ワースト…「余裕のなさ」ゆえに冒険せず、好素材を逃した気がする

  2. 2

    「汽車を待つ君の横で時計を気にした駅」は一体どこなのか?

  3. 3

    ソフトバンクは「一番得をした」…佐々木麟太郎の“損失見込み”を上回る好選定

  4. 4

    コメ増産から2カ月で一転、高市内閣の新農相が減産へ180度方針転換…生産者は大混乱

  5. 5

    オリックスまさかのドラフト戦略 「凶作」の高校生総ざらいで"急がば回れ"

  1. 6

    ヤクルト2位 モイセエフ・ニキータ 《生きていくために日本に来ました》父が明かす壮絶半生

  2. 7

    オリ1位・麦谷祐介 暴力被害で高校転校も家族が支えた艱難辛苦 《もう無理》とSOSが来て…

  3. 8

    “代役”白石聖が窮地を救うか? 期待しかないNHK大河ドラマ『豊臣兄弟』に思わぬ落とし穴

  4. 9

    福山雅治は"フジ不適切会合参加"報道でも紅白で白組大トリの可能性も十分…出場を容認するNHKの思惑

  5. 10

    バスタオル一枚の星野監督は鬼の形相でダッシュ、そのまま俺は飛び蹴りを食らった