追悼秘話 九重親方を“協会ナンバー2”から下ろした真犯人

公開日: 更新日:

 元横綱千代の富士の九重親方が31日、すい臓がんのため都内の病院で死去した。61歳だった。

 昨年9月、がんの手術を受けた後、相撲協会内の職務に復帰していたものの、転移が見つかり、闘病生活を余儀なくされていた。「父親だと思っていた。まさかという思い」と話した愛弟子の佐ノ山親方(元大関千代大海)をはじめ、角界のあちこちから親方の死を悼む声が上がった。

 優勝31回。89年には国民栄誉賞を受賞し、「ウルフ」の愛称でファンに親しまれた昭和の大横綱はしかし、なぜか相撲協会内で頂点を極めることはできなかった。

 08年2月、理事に初当選。審判部長や広報部長などを経て、12年2月から事業部長。「協会ナンバー2」として北の湖理事長を支え、「次期理事長」の座は確実視されたものの、14年1月の理事選でまさかの落選。「票が揃わなかった」と、今年1月の理事選には立候補すらしなかった。もちろん体調の問題もあるとはいえ、「九重親方がナンバー2の座から転げ落ちたのは、北の湖理事長の右腕と言われた顧問の策略だったのです」と、さる親方がこう続ける。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    3年連続MVP大谷翔平は来季も打者に軸足…ドジャースが“投手大谷”を制限せざるを得ない複雑事情

  2. 2

    自民党・麻生副総裁が高市経済政策に「異論」で波紋…“財政省の守護神”が政権の時限爆弾になる恐れ

  3. 3

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  4. 4

    最後はホテル勤務…事故死の奥大介さん“辛酸”舐めた引退後

  5. 5

    片山さつき財務相“苦しい”言い訳再び…「把握」しながら「失念」などありえない

  1. 6

    ドジャースからWBC侍J入りは「打者・大谷翔平」のみか…山本由伸は「慎重に検討」、朗希は“余裕なし”

  2. 7

    名古屋主婦殺人事件「最大のナゾ」 26年間に5000人も聴取…なぜ愛知県警は容疑者の女を疑わなかったのか

  3. 8

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  4. 9

    高市内閣支持率8割に立憲民主党は打つ手なし…いま解散されたら木っ端みじん

  5. 10

    《もう一度警察に行くしかないのか》若林志穂さん怒り収まらず長渕剛に宣戦布告も識者は“時間の壁”を指摘