48キロ金 登坂絵莉は“沙保里イズム”継ぐ類いまれな吸収力

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 軽量級の世界女王が劇的な勝利でリオ五輪の頂点に立った。

 レスリング女子48キロ級決勝が17日(日本時間18日早朝)に行われ、登坂絵莉(22)がマリア・スタドニク(28=アゼルバイジャン)に逆転勝ちで金メダルを獲得。

 登坂は3連覇した昨年の世界選手権(米国・ラスベガス)決勝で破った相手に、開始1分すぎに押し出されて1点を先取された。第2ピリオドも攻めあぐね、自身の反則から1点を追加された。2分すぎに相手の反則から1点を返したものの、その後も攻め切れない。

 しかし、大会前に「終了間際が勝負」と本人が話していた通り、仕掛けたのは5分30秒すぎ、残り試合時間30秒だった。スタミナ切れから上体が浮き始めた相手に得意のタックルに入る。残り15秒で片足タックルを決めて1点を返して追い付くと、試合終了間際にバックを取って逆転、残り4秒で金メダルを手にした。試合後の登坂は「(最後は)ここしかないと思った。これで取れなかったら後悔すると思って力を入れた」と興奮を隠せなかった。

 女子53キロ級で4連覇を目指す吉田沙保里(33)ら多くの女子レスラーを輩出した愛知・至学館大学出身。全国高校選手権で2連覇した至学館高校時代は「レスリングしかできないと思われるのが嫌だったから」と厳しい練習の後にも机に向かい、学業成績は常に学年でトップクラスをキープ。頭の良さはレスリングでも発揮され、同じ至学館大学を練習拠点にする吉田沙保里によれば「何でものみ込みが早く、吸収する力がある」という。

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