マリー撃破で錦織が全米4強 勝因は驚異の“メンタル制御”

公開日: 更新日:

 第10ゲームをラブゲームでキープ。続く第11ゲームは30-30から相手のダブルフォールトでリードを奪い、最後は前進してきたマリーの頭上を越すボレーを落とす。マリーがラケットをネットに叩きつけるほどの絶妙なショットでブレークに成功した。

 最後の第12ゲームは錦織のサービスゲーム。一気にたたみ掛けようと焦りが出たのか、いきなりダブルフォールト。それでもラリーからのリターンをマリーがことごとくミスし、最後も深い位置からのリターンがネットにかかって、錦織は4時間近い激闘を制した。

■雨天中断とメンタルコントロール

 テニスジャーナリストの塚越亘氏は勝因をこう分析する。

「ひとつは、第2セットの雨による中断が大きい。錦織は一方的な展開で第1セットを落とし、焦りや、プレーに迷いが生じていた頃に、やや強い雨が降ってきたことで会場の屋根を閉めることになった。コートからロッカールームに引き揚げ、チャン・コーチに助言を受けることができた。戦略を変え、頭と気持ちの整理がついて集中力が増した。逆にマリーは屋根が閉まってから会場内の音にいらついたり集中力を欠くシーンもあった。第4セットはファーストサービスが39%しか入らず、マリーらしくないミスが目立った」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    もしやり直せるなら、入学しない…暴力に翻弄されたPL学園野球部の事実上の廃部状態に思うこと

  2. 2

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  3. 3

    永野芽郁は疑惑晴れずも日曜劇場「キャスター」降板回避か…田中圭・妻の出方次第という見方も

  4. 4

    巨人阿部監督が見切り発車で田中将大に「ローテ当確」出した本当の理由とは???

  5. 5

    「高島屋」の営業利益が過去最高を更新…百貨店衰退期に“独り勝ち”が続く背景

  1. 6

    かつて控えだった同級生は、わずか27歳でなぜPL学園監督になれたのか

  2. 7

    JLPGA専務理事内定が人知れず“降格”に急転!背景に“不適切発言”疑惑と見え隠れする隠蔽体質

  3. 8

    「俳優座」の精神を反故にした無茶苦茶な日本の文化行政

  4. 9

    (72)寅さんをやり込めた、とっておきの「博さん語録」

  5. 10

    第3の男?イケメン俳優が永野芽郁の"不倫記事"をリポストして物議…終わらない騒動