箱根駅伝出場「87」でストップ 中央大低迷の元凶は“伝統”

公開日: 更新日:

 伝統のたすきがついに途切れた。

 15日の箱根駅伝予選会で中央大学陸上部が11位に。来年の本戦に出場できなくなり、大正14年から続いていた歴代最長の連続出場記録が「87」で途絶えた。中大は優勝回数歴代最多の14回を誇る、言わずと知れた駅伝の古豪。59~64年には総合優勝6連覇を果たす絶対王者だったが、96年を最後に優勝から遠ざかると、近年は選手集めに大苦戦。5区の選手が途中棄権して「記録なし」となった13年から4年連続でシード権を失い、予選会に回っていた。

 今年3月、OBで10年の東京マラソンで優勝した藤原正和監督(35)が就任。1年生を主将にするという荒療治を敢行するも結果は出なかった。予選会後、1年生主将が「先輩たちに心ない声を言う人がいれば自分が受けて立ちます!」と絶叫する姿は哀れでもあった。

 弱体化の原因について、中大で6連覇を果たした63年にアンカー10区、64年に2区を走った解説者の碓井哲雄氏はこう言う。

「中大は伝統に溺れている。ここ数年は、良い選手をスカウトできていません。今の優秀な高校生は昔のように早稲田や中央のような強豪校のブランドに群がらず、自分が活躍できる大学を選ぶようになりました。知名度のない大学はスカウト活動に力を入れて努力していますが、中大はその点がすごく遅れていて、伝統とか昔からの体質を重視するばかり。弱くなるにつれ、OBやスタッフが改善策を提案してきましたが、学校側は『外野は口を出すな』と言う。意見が分かれてしまっているのが現状です」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    TOKIO解散劇のウラでリーダー城島茂の「キナ臭い話」に再注目も真相は闇の中へ…

  2. 2

    参政党・神谷宗幣代表が街頭演説でブチまけた激ヤバ「治安維持法」肯定論

  3. 3

    国分太一だけでない旧ジャニーズのモラル低下…乱交パーティーや大麻疑惑も葬り去られた過去

  4. 4

    ホリエモンに「Fラン」とコキ下ろされた東洋大学の現在の「実力」は…伊東市長の学歴詐称疑惑でトバッチリ

  5. 5

    外国人の「日本ブーム」は一巡と専門家 インバウンド需要に陰り…数々のデータではっきり

  1. 6

    「時代に挑んだ男」加納典明(25)中学2年で初体験、行為を終えて感じたのは腹立ちと嫌悪だった

  2. 7

    近藤真彦「ヤンチャでいたい」にギョーカイ震撼!田原俊彦をも凌駕する“リアル・ジャイアン”ハラスメント累々

  3. 8

    「モーニングショー」コメンテーター山口真由氏が5週連続欠席…気になる人間関係と体調を心配する声

  4. 9

    参院選終盤戦「下剋上」14選挙区はココだ! 自公の“指定席”で続々と落選危機…過半数維持は絶望的

  5. 10

    参政党の躍進は東京、神奈川だけにあらず? 地方では外国人規制に“地元ネタ”織り込み支持拡大狙い