レジェンド葛西紀明 1年ぶり表彰台は“神風と技術”の賜物

公開日: 更新日:

「やりました!!」

「やっちゃいました!!」

「まさかの表彰台!!」

 と、自身のブログでも大はしゃぎだったのが、ノルディックスキーW杯ジャンプで久々の2位に入った葛西紀明。19日にノルウェーのビケルスンでフライングヒルによる個人第24戦(ヒルサイズ=HS225メートル)で、約1年ぶりの表彰台に立った。1回目に239・5メートルで5位につけると、2回目に241・5メートルのビッグジャンプで、自身が持つW杯最年長表彰台記録を44歳9カ月に更新した。

 W杯のジャンプ台は3種類あり、踏み切り台(カンテ)の先端から着地点の終点までの距離(ヒルサイズ=HS)によって分類される。五輪種目のノーマルヒル(85メートル~109メートル)とラージヒル(110メートル以上)に比べ、フライングヒルは185メートル以上もある。

 あるスキー関係者がいう。

「葛西はノーマルヒルやラージヒルより飛行時間が長いフライングヒルが得意。ノーマルヒルはサッツ(踏み切り)のタイミングを外したら即終わり。ラージヒルならサッツを多少ミスしても空中で1回は風を受けることができる。状況にもよりますが、フライングヒルの場合、トップ選手なら3回は風を味方にできます。今回の葛西は、2本目のジャンプで3度目に下から吹き上げるような向かい風をキャッチして距離を伸ばした。葛西はいい風が来ると空中で体を風に寄せたり、体の向きをズラして風をつかまえることができるのです」

 24日からスロベニア(プラニツァ)で今季W杯最終戦(個人2、団体1)が行われる。ジャンプ台はフライングヒル。もう一丁、表彰台はあるか!?

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 2

    農水省ゴリ押し「おこめ券」は完全失速…鈴木農相も「食料品全般に使える」とコメ高騰対策から逸脱の本末転倒

  3. 3

    TBS「ザ・ロイヤルファミリー」はロケ地巡礼も大盛り上がり

  4. 4

    維新の政権しがみつき戦略は破綻確実…定数削減を「改革のセンターピン」とイキった吉村代表ダサすぎる発言後退

  5. 5

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  1. 6

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  2. 7

    粗品「THE W」での“爆弾発言”が物議…「1秒も面白くなかった」「レベルの低い大会だった」「間違ったお笑い」

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  5. 10

    巨人阿部監督の“育成放棄宣言”に選手とファン絶望…ベテラン偏重、補強優先はもうウンザリ