巨人・鹿取GM 長嶋氏にも盾突いた“いごっそう”エピソード

公開日: 更新日:

■母親を伴って仲人のお願い

 巨人OBの評論家、高橋善正氏も「筋が通った骨のある男」と言う。高橋氏は高知商の先輩にあたり、鹿取GMが明大から巨人にドラフト外で入団した当時の投手コーチでもある。

「鹿取が入団1年目を終えた秋、『地獄の伊東キャンプ』と言われる猛練習をやった。朝から晩までしごきまくったわけですが、『次、ダッシュ50本!』と指示を出すと、江川(卓)や角(盈男)なんかが、『えーっ、死んじゃいますよ』なんてブーブー言うわけです。『ん、なんか言ったか? はい、卓と角は10本追加!』なんてやってる中で、黙々と淡々とついてきたのが鹿取だった。投手としても、余計なことは言わずに、与えられた仕事をしっかりこなす。コーチとしては頼もしい選手でした」

 高橋氏が「こんなこともあった」と続ける。

「ある年のシーズン中、私のところに来た鹿取が『結婚します。つきましては、先輩、仲人をお願いできませんか』と言うのです。ガラじゃないと思って、『そういうものは、監督とか大学、高校の恩師に頼め』と2度、いや、3度断った。しばらくなにもなかったので諦めてくれたかと安心していると、オフになって私の自宅の呼び鈴が鳴った。玄関のドアを開けると、そこに鹿取が立っている。しかも、隣には高知から呼び寄せたお母さんもいるんです。お母さんにまで頭を下げられたら、さすがに断れない。頑固というか、こうと決めたら、それを貫く意志の強さはありますね」

 長嶋、原両監督にもそうしたように、鹿取GMが「土佐のいごっそう」ぶりを発揮し、球団や読売上層部の横やりもはねつけられるようなら、期待は持てるが……。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元小結・臥牙丸さんは5年前に引退しすっかりスリムに…故国ジョージアにタイヤを輸出する事業を始めていた

  2. 2

    「自公過半数割れ」後の大政局…反石破勢力は「高市早苗首班」で参政党との連立も

  3. 3

    自民旧安倍派「歩くヘイト」杉田水脈氏は参院選落選危機…なりふり構わぬ超ドブ板選挙を展開中

  4. 4

    「時代に挑んだ男」加納典明(25)中学2年で初体験、行為を終えて感じたのは腹立ちと嫌悪だった

  5. 5

    巨人無残な50億円大補強で“天国から地獄”の阿部監督…負けにお決まり「しょうがない」にファン我慢限界

  1. 6

    世良公則、ラサール石井…知名度だけでは難しいタレント候補の現実

  2. 7

    狩野舞子は“ジャニーズのガーシー”か? WEST.中間淳太の熱愛発覚で露呈したすさまじい嫌われぶり

  3. 8

    WEST.中間淳太がジャンボリお姉さんとの熱愛謝罪で火に油…ディズニー関連の仕事全滅の恐れも

  4. 9

    巨人・田中将大「巨大不良債権化」という現実…阿部監督の“ちぐはぐ指令”に二軍首脳陣から大ヒンシュク

  5. 10

    元大関・栃ノ心が故国ジョージアの妻と離婚し日本人と再婚! 1男誕生も明かす