オリ西144球の完投負け “懲罰投球”は百害あって一利なし

公開日: 更新日:

 プロ野球界は何年経っても、変わらないのか。

 昨季、阪神の金本監督が藤浪に161球を投げさせ、話題になった懲罰投球。新たな犠牲者となったのが、オリックスの西だ。4日のソフトバンク戦に先発して三回までに4点を失うも、福良監督は動かず。結局、西はわずか2安打と打線の援護にも恵まれないまま144球を投げて完投負けを喫した。

 敗戦後、指揮官は怒気をはらんだ口調で、「かわそう、かわそうとしていた。中8日で調整しているんだから、あり得ない。責任を持って投げてもらわないと」と、西をやり玉に挙げた。

 メジャー挑戦の経験があり、ロッテなどで投手コーチを務めた評論家の小川邦和氏は「これが『リリーフを休ませるため』という理由があるならばともかく……」と、こう続ける。

「怒りに任せた采配だとすれば、監督のエゴでしょう。それでは百害あって一利なし。どんな投手だって、打たれる時は打たれる。そのたびに感情的になっていては、『そんなことくらいで……』とナインの心も離れてしまう。昔、巨人の川上監督が同様の懲罰投球をさせて、正力オーナーに『私情を試合で出すな』と説教されたこともあります」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  3. 3

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  4. 4

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  5. 5

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  1. 6

    契約最終年の阿部巨人に大重圧…至上命令のV奪回は「ミスターのために」、松井秀喜監督誕生が既成事実化

  2. 7

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 8

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった

  4. 9

    ドジャースが村上宗隆獲得へ前のめりか? 大谷翔平が「日本人選手が増えるかも」と意味深発言

  5. 10

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 2

    農水省ゴリ押し「おこめ券」は完全失速…鈴木農相も「食料品全般に使える」とコメ高騰対策から逸脱の本末転倒

  3. 3

    TBS「ザ・ロイヤルファミリー」はロケ地巡礼も大盛り上がり

  4. 4

    維新の政権しがみつき戦略は破綻確実…定数削減を「改革のセンターピン」とイキった吉村代表ダサすぎる発言後退

  5. 5

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  1. 6

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  2. 7

    粗品「THE W」での“爆弾発言”が物議…「1秒も面白くなかった」「レベルの低い大会だった」「間違ったお笑い」

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  5. 10

    巨人阿部監督の“育成放棄宣言”に選手とファン絶望…ベテラン偏重、補強優先はもうウンザリ