7月にヤクルト監督退任を決意 大型連敗で信念を貫けず

公開日: 更新日:

 できない理由を探すつもりはないのに、今年は嫌でもそれが目に留まってしまった。

 目にするたびに、それを素直に認め、手を打たざるを得ませんでした。監督自ら「優勝は難しい」と限界をつくってしまったら、選手に「優勝を目指せ」と言うことはできないし、「自己限定をするな」という言葉に説得力もなくなります。それがユニホームを脱ぐ決意に至った何よりの理由です。

 前半戦のある時期には、球団とコーチのテコ入れについて話し合いを持ちました。3年間一緒にユニホームを着たコーチたちと最後まで戦いたいと思っていましたから、「今年、成績が伴わなければ私が辞める覚悟です」と伝えました。

 後半戦が始まって直後の衣笠社長とのお話の中で、私の方から「監督を辞めて、そのまま退団もさせていただきます」と伝えました。監督を辞め、球団からも身を引くことが責任の取り方だと考えたからです。衣笠社長は「監督の考えはわかった」と、もう少し様子を見るという判断をしました。

 しかしチームは浮上の兆しが見えず、8月21日、広島遠征から都内に戻り、衣笠社長に再度、退任する意思を伝え、翌22日に発表しました。早い時期に退任を公にすることで、球団が来季のチーム編成を早急に進められるとも考えました。退任会見で「来年も監督を続けても、僕が勝つ自信がない」と言ったのは、私自身の力が足りないという思いからです。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 2

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  3. 3

    横浜とのFA交渉で引っ掛かった森祇晶監督の冷淡 落合博満さんは非通知着信で「探り」を入れてきた

  4. 4

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  5. 5

    日本人選手で初めてサングラスとリストバンドを着用した、陰のファッションリーダー

  1. 6

    中日からFA宣言した交渉の一部始終 2001年オフは「残留」と「移籍」で揺れる毎日を過ごした

  2. 7

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  3. 8

    ドジャース内野手ベッツのWBC不参加は大谷翔平、佐々木朗希、山本由伸のレギュラーシーズンに追い風

  4. 9

    巨人は国内助っ人から見向きもされない球団に 天敵デュプランティエさえDeNA入り決定的

  5. 10

    来秋ドラ1候補の高校BIG3は「全員直メジャー」の可能性…日本プロ野球経由は“遠回り”の認識広がる

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    横浜とのFA交渉で引っ掛かった森祇晶監督の冷淡 落合博満さんは非通知着信で「探り」を入れてきた

  2. 2

    複雑なコードとリズムを世に広めた編曲 松任谷正隆の偉業

  3. 3

    中学受験で慶応普通部に進んだ石坂浩二も圧倒された「幼稚舎」組の生意気さ 大学時代に石井ふく子の目にとまる

  4. 4

    ドジャース内野手ベッツのWBC不参加は大谷翔平、佐々木朗希、山本由伸のレギュラーシーズンに追い風

  5. 5

    「年賀状じまい」宣言は失礼になる? SNS《正月早々、気分が悪い》の心理と伝え方の正解

  1. 6

    国宝級イケメンの松村北斗は転校した堀越高校から亜細亜大に進学 仕事と学業の両立をしっかり

  2. 7

    放送100年特集ドラマ「火星の女王」(NHK)はNetflixの向こうを貼るとんでもないSFドラマ

  3. 8

    維新のちょろまかし「国保逃れ」疑惑が早くも炎上急拡大! 地方議会でも糾弾や追及の動き

  4. 9

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  5. 10

    【京都府立鴨沂高校】という沢田研二の出身校の歩き方